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更新日:2008年6月19日

平成20年第2回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成20年第2回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

I.はじめに

秋葉原無差別殺傷事件

はじめに、去る6月8日、白昼の秋葉原歩行者天国で発生しました無差別殺傷事件は、極めて残忍な事件であり、憤りを覚えるとともに非常に残念でなりません。
この残虐で理不尽な犯行により尊い生命が奪われ、また、多数の負傷者が出る結果となってしまいました。
犠牲になられました7名の方々に心よりご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族に対しまして謹んで哀悼の意を表します。また、負傷されました皆様には一日も早い回復を願うものであります。

千代田区では、安全・安心が全ての施策の前提であるという観点から、「安全・安心まちづくり行動計画」を策定し、区民・事業者・警察・消防・関係機関、そして区との相互の連携を深め、地域ぐるみで総合的な安全・安心対策を推進してまいりました。
今回の事件発生当初、池田小事件(H13・6・8)や、福知山線脱線事故(H17・4・25)の教訓を生かし、当日の午後2時には幹部職員が直ちに区役所へ参集しました。初動の対応として、万世橋警察署、神田消防署へ被害状況の把握に向かうとともに、関係者に安全・安心メールを発信し、緊急部課長会を招集したところであります。
こうした区役所の初動対応が区民の皆様に安心感をもたらすものと認識しております。
緊急部課長会では、当面の措置として、区民等への事件周知や「秋葉原中央通り歩行者天国合同パトロール関係者会議」の緊急開催、また、幹部会を翌日に招集することを決定いたしました。
翌9日の幹部会では、区の取り組みについて、子どもの安全・安心対策として、見守り隊による見守りの徹底や、児童の心理面の動揺に対しスクールカウンセラーの派遣、また、歩行者天国のあり方について、合同パトロール関係者会議や地元の連合町会で論議することを決定しました。

そうした経緯を踏まえ、秋葉原歩行者天国については、「当面休止すべき」との地元の意向を、区長名で万世橋警察署長あてに伝えました。その後、地元の意向に配慮し、東京都公安委員会は、13日に歩行者天国を当分の間中止する旨決定したところであります。
今後の歩行者天国のあり方につきましては、道路を貴重な空間として様々な形で利用していくことの必要性を踏まえ、「地域の賑わい創出」や「子どもからお年寄りまで多様な人々の憩いの場」としての活用など原点に立ち返り検討してまいります。

いずれにいたしましても、安心・安全こそ全ての施策の大前提であり、今後も最大限の努力を傾注してまいります。

II.災害対策について

次に、自然災害がもたらす脅威について申し上げます。
去る5月12日、中国で発生した四川大地震は、死者数が7万人に迫り、被災者は約4,600万人にのぼり、洪水、土砂崩れ、感染症などの二次災害も心配されるなど、私たちの想像を遥かに超える大規模な災害が世界の注目を浴びました。
一方、日本では6月14日、震度6強が観測された岩手・宮城内陸地震は「逆断層型地震」と呼ばれるもので阪神大震災以上のエネルギーを持っていたとの報道がされております。そのエネルギーは、山間地の地面をえぐり道路を寸断させるといった強大なものでした。我が国は地震というリスクが全国あまねく潜んでいる「地震列島」であることを改めて強く認識をいたしました。
この地震によってお亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、被災された多くの皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

さて、今般の四川大地震では建築物の崩壊や倒壊による被害が幾度となく報道されており、改めて建築物の耐震強度を確保することの重要性が再認識されました。
こうした中で、当区では震災時の人的・物的被害を最小限にとどめる措置として、家具転倒防止対策助成、マンション共用階段の手すり設置や地震時管制運転装置設置費助成といったハード面に属する事業を進めております。
今年度はマンション防災対策としてエレベータ内の防災キャビネット配備や、準公共的スペースにAEDを配置する取り組みを開始いたします。
加えて、他の自治体に比べて手厚い内容となるマンションや木造住宅等の耐震診断、耐震改修助成制度を設け、生活の基盤である良質な住宅確保に向けた取り組みを進めております。
また、本区が全国に先駆けたソフト面からの取り組みとしては、区内大学と災害時の学生ボランティアの派遣及び大学施設の一時避難場所としての提供等を内容とする防災基本協定の締結、平成15年度から開始した帰宅困難者避難訓練、ターミナル駅に集中する来街者等を一時的に退避させる日比谷公園などの帰宅困難者支援場所の独自指定といった施策を実施してまいりました。
さらに、学校施設における避難所開設訓練、地域別総合防災訓練といった様々な訓練を通じて地域防災力の向上に努め、民間事業所の備蓄物資助成、災害時要援護者の名簿作成や救援・救護の仕組みづくりを着実に実行しているところであります。

こうした防災効果をさらに高めるには、区や地域の取り組みと両輪を成す地域に密着したボランティア的団体で、災害時などに最も頼りになる組織である消防団の活動が重用だと考えております。今後とも区としては様々な側面から消防団活動が充実・発展するようしっかり支援する必要性を改めて強く認識したところであります。
いずれにいたしましても、災害に強い千代田区に向け、より一層、区民及び昼間区民、事業所、行政が一体となって、災害対策の充実に最大限の努力を払ってまいります。

III.地球温暖化対策について

次に、地球温暖化対策について申し上げます。
本年1月1日は、時代の転換点であるメモリアルデーと言えます。
まず、「京都議定書」の第一約束期間がスタートし、いよいよ数値目標達成に向け、国を挙げ、世界を挙げて、これまで以上に真剣な取り組みが進められています。本区においては同日施行した「千代田区地球温暖化対策条例」において、2013年以降のいわゆるポスト京都議定書を視野に入れた、CO2削減の対策目標を掲げました。1990年比で2020年に25%削減を掲げる条例は、他の自治体には例がなく、最も先進的なものであります。

20世紀は、大量生産、大量消費など人間の欲望により温暖化問題を引き起こしました。
21世紀は、温暖化の原因が人間の行動であるということを強く認識する時代であります。温暖化の計り知れない影響を知った私たち人間は、自らの行動の転換を図り、温暖化の確かな認識を持ち、それを食い止める生き方をしていかなければなりません。
まさに、ストップ温暖化。
人類の命にかかわることです。生産と消費中心の社会から環境負荷を考え行動する、社会経済システムへと転換するときであります。もう、そろそろ起きてから、「どうしよう」と繰り返し考え、論議する時代は終わりました。人類の英知を出し合い、脱温暖化に向け行動する時代であります。

さて、いよいよ7月7日から9日まで北海道洞爺湖で主要国首脳会議(サミット)が開催されます。最重要テーマは、もちろん地球温暖化問題です。特に「ポスト京都議定書」の国際的な枠組み作りに、各国の注目が集まっており、日本のリーダーシップの発揮が求められているところです。
この度、政府は、先導的な地球温暖化対策に地域が主体的に取り組むことの重要性から、都道府県ではなく、基礎的自治体の区市町村に「環境モデル都市」としてのアイデアを求めています。これは、地域の住民や事業者と密接な関係にあり、地域の特性を踏まえた、区市町村の足元からの取り組みが地球温暖化対策には不可欠であるということの証であります。
千代田区は、政府省庁が集積する霞が関・永田町、世界的なビジネス街として発展する丸の内・大手町、落ち着いた佇まいを見せる番町・麹町、ITや文化先進地区の秋葉原、商業地域の神田など様々な顔をもっています。このような観点から「環境モデル都市」へ応募したところであります。
今後も区内の経済活動は持続的に発展してまいりますが、このような中、社会のあり方やライフスタイルを見直し、変えていくことができるチャンスと捉え、環境と経済の共生を実現させながら、CO2の排出を削減するまちづくりに取り組んでまいります。

先日、「飯田橋西口地区市街地再開発」の中で発表しましたとおり、再開発事業の機会と場を捉え、事業者との合意に基づく大幅なCO2削減を推進してまいります。単体建物の省エネ対策に加え、周辺エリアにおける面的対策を講ずることにより更なるCO2削減を図ります。これは、都心千代田のまちづくりを進めるための一つの試みであります。今後も関係者の皆様と話し合いながら、調整・合意の上進めてまいります。
また、定住人口が4万6千人に対し、85万人という昼間区民が存在するため、昼間区民を含めた環境配慮行動への取り組みが重要となります。
幸い区内には、地球温暖化対策や環境改善に積極的に取り組む民間団体が組織化されておりますので、公民パートナーシップを活用し区民や昼間区民、事業者と一体になった取り組みを推進してまいります。本年4月には、区民、昼間区民、企業、大学及び区が協働し地球温暖化をはじめとする地域の環境改善を推進するための第三者機関であるCES(千代田エコシステム)推進協議会を設立しました。
このように、今後とも街づくりが活発に進み、膨大な昼間区民が存在する千代田区の地域特性に合った取り組みを行うことにより、アジアの諸都市、国内の他の大都市への先導的なモデルとなると思ってります。

地球温暖化対策は、私たちの世代だけで解決できるものではなく、未来の世代にわたる大変息の長い課題であります。
そこで、今年度、中学生を対象に電気使用量やCO2排出量がわかる測定器の配布や、地球温暖化対策の提言をまとめる「地球環境子どもサミット」など子どもたちの環境意識を高める事業を実施いたします。

ここで本年区内の中学生が作成した環境新聞の一例を紹介させて頂きます。
「様々な角度から地球温暖化のことを考えてみると、まだまだ可能性が見えてきたのでうれしくなりました。地球温暖化というと絶望的なイメージが強かったのですが、自分でいろいろ調べたら、今の自分にできることを世界中で行ったら大きな成果が得られると思います。例えば、エコバッグを使用するなど難しいことではないと思います。このような、地球への細かな心がけが今求められていると思います。一歩踏み出す勇気をもって真剣に地球温暖化に向き合うことによって、たくさんの可能性が見えてきます。私たちの未来が見えてくると思います。」と書かれています。
子どもたちにも、地球環境問題について、学び、考え、そして実行してもらわなければなりません。
私たち大人は、子どもたちに地球温暖化をはじめとする様々な環境問題に取り組む機会を与え、共に幸せに暮らせるよう地球の環境を守り、バトンを繋いでいく責任があります。

地球温暖化対策は、事業者及びそこに関わる「昼間区民」を含む、全ての「区民」の行動なくしては、解決できない問題であります。区民一人ひとりが当事者であるということを常に意識し、足元から着実に取り組めるよう対策を講じてまいります。

IV.長寿医療制度(後期高齢者医療制度)について

次に、老人医療制度、政府は長寿医療制度と言っておりますが、この制度について申し上げます。
この制度は、国民皆保険制度を堅持し、高齢者人口の増加に伴い年々増加する医療費の適正かつ効果的なあり方や、さらにそうした医療費を世代間・世代内でどのように公平に負担するかという観点から、医療制度改革は避けて通れない大きな課題であります。
その課題をクリアするためには、治療から予防に重点をおいた医療体系への転換、医療費適正化の総合的な推進、長寿医療制度など超高齢社会を展望した新たな医療保険制度体系の実現が不可欠です。

長寿医療制度の趣旨は、少子高齢化が進んでいく中で、医療にかかるリスクが特に高い高齢者を、公費や現役世代で支えていこうとするものです。
国民1人あたりの年間医療費は、75歳未満が約16万円に対し、75歳以上は約82万円と5倍になっています。一方で、平成17年(2005年)と20年後の令和7年(2025年)を比べると、75歳以上の高齢者の割合は9%から18%に上昇し、医療費については長寿化や医療技術の革新によって今後さらに増えざるを得ず、12兆円であった費用が、25兆円を超えると予測されています。
また、高齢者の8割が加入している国民健康保険は、深刻な赤字をかかえており、自治体間の格差も拡大し、役割を果たしきれなくなってきております。

そこで、公費で5割、現役世代の負担で4割を賄い、残り1割を長寿高齢者に保険料として負担していただくことにより、世代間と長寿高齢者の世代内の負担の公平化を図ったものだと思っております。
また、保険料は都道府県で一本化することにより、財政基盤の強化を図り、自治体間の格差を是正するように制度ができていると思います。こうしたことにより、長寿高齢者の医療を将来にわたり安定的に確保できる仕組みとしたものであります。
長寿医療制度の導入に当たって大幅な保険料の負担増が見込まれることについては、区長会や連合議会等の議論の中でも懸念をされていたことでありました。

そこで、東京都後期高齢者医療広域連合では、制度開始時の急激な保険料負担の増加を回避するため、国に先駆けて平成20、21年度の2か年に渡り、62区市町村が一般財源、いわゆる税金を投入し、被保険者全体の保険料負担の軽減措置を行うとともに、さらに低所得者の保険料負担の軽減を率先して行うこととしました。
このことは、基礎的自治体である区市町村が、国民健康保険の運営を通して住民の生活実態を把握していたこと、長寿高齢者の大半が国保から長寿医療に移行することを勘案したものであります。
さて、社会保障や社会福祉など、住民に直接サービスを提供する施策の構築にあたっては、サービス提供の窓口であり、住民の実態を最もよく把握している区市町村と国が十分論議し、その決定過程が広く国民に開かれていることが肝要だと思います。その点、今回の医療制度改革は、やや不十分で様々なご批判を招いたものと認識しております。

さて、6月12日に、政府・与党の改善策として、「高齢者医療の円滑な運営のための負担の軽減等について」が決定されました。今後の検討課題とされているものもありますが、当面の低所得者対策等
が、講じられたものと思っております。
今後、高齢者の医療費の増嵩を含め、社会保障費用の国民負担のあり方など、制度構築へのプロセスが、より開かれた場で論議されることを期待しております。
ところで、高齢者の方々に、できるだけ元気でいきいきと日々の生活を送っていただくためには、医療制度を含む総合的な高齢者施策を進める一方で、高齢者の方々を見守り支える地域社会であることが不可欠であります。
千代田区には長年、町会、社会福祉協議会等による地域ぐるみの活動で、高齢者を支える人情や風土が古くから育まれており、一人暮らしの高齢者でもご近所の方々が温かくサポートするような光景が地域で見られます。いわば、地域での見守り体制が自然とできあがっていると思っております。
区としては、このような地域の力と協働しながら、今後も、高齢者の方々が、いきいきと安心してくらせるよう、様々な施策を展開してまいります。

V.議案

以上、区政運営の基本的考え方や諸課題への取り組みにつきまして申し上げましたが、最後に議案について申し上げます。
今回、新保健所施設整備工事・監理の追加に伴う債務負担行為の再設定を補正予算としてお願いいたしております。
また、補正予算案件以外の条例関係などの諸議案等についてでありますが、条例の一部を改正するもの5件、報告及び承認案件1件、並びに報告案件2件の合計8件であります。
なにとぞ、慎重ご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、平成20年第2回区議会定例会開会のご挨拶といたします。

平成20年6月19日千代田区長石川雅己

※本文は口述筆記ではありませんので、表現その他が実際の発言とは若干異なることがあります。

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