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更新日:2011年9月27日

平成23年第3回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成23年第3回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

I 福島第一原子力発電所事故に伴う放射線測定について

まず、福島第一原子力発電所事故に伴う放射線測定について申し上げます。
放射線測定は、これまでも東京都で実施してきましたが、区におきましても校庭や公園、栽培野菜などきめ細かく測定し、結果につきまして放射線の専門家の方の意見をいただき公表してまいりました。
また、「放射線を正しく理解するために」と題し専門家2名の方に4回にわたり講義もいただき、ご参加の方々の放射線への理解を深めていただきました。
さらに8月末までには、区内の砂場36箇所の測定を行い2箇所について砂の入れ替えを既に行ったところでございます。
現在、東京都測定データによりますと、都内の放射線量は事故前の水準と同程度であるといえますが、当面は区内の空間放射線量の測定を継続実施し区民へ広く情報提供してまいります。
また、子ども・教育部所管の学校等の給食食材につきましては、現在検査後の食品が流通しており、これまで給食食材の産地表示の公表を行ってまいりました。さらに、区立学校・区立こども園・区立保育園・認証保育所において、給食の完成品及び牛乳について、さる9月21日に専門機関による放射能濃度検査を実施いたしました。結果につきましては、今後、公表してまいります。
区といたしましては、今後とも区民の皆様の不安が少しでも解消できるよう必要な対応に取り組んでまいります。

II 節電対策について

次に、節電対策について申し上げます。
千代田区は、この夏の電力不足に対応し、区有施設全体の使用電力総量を前年比で25%抑制する基本方針を策定し、節電に取り組んでまいりました。

この25%もの削減目標を設定した理由につきましては、

  • 一つに、電力の大量消費地である千代田区においては、その電力を地方に依存しており、被災地の方々の苦しみを考えたとき、区民サービスの低下を最小限に抑えながら、区庁舎をはじめ、区有施設の徹底した節電に率先して取り組むことが求められること。
  • 二つに、「電力需要が極めて大きいにもかかわらず、万一計画停電の実施が必要な事態になった場合にも、その対象から外すこととされている特別区においては、率先して国の要請を上回る取り組みを行う姿勢を示す。」と、特別区区長会においても緊急声明を出したことによります。
    その結果、区有施設全体で、7月では22.2%、8月では26.1%の削減となりました。

この節電への取り組みにあたりましては、施設の開館時間の短縮や輪番による休館などで、区民の皆様にも多大なご不便をおかけしましたが、電力の大口需要家として責務を果たすことができたと考えております。
なお、今後の10月、11月については、東京電力管内の電力の需給バランスが改善していることを踏まえ、施設の開館時間等を平常に戻しながら、引き続き節電に取り組んでまいります。
一方、現在の東京電力の予測では、今冬の供給予備率はマイナス1.1%、来年の夏は、マイナス13.4%という厳しい状況になっており、冬に向けての節電対策が改めて必要であります。
節電とは、「小さな心掛けの大切さ」、賢い電気の利用であり、「賢電のすすめ」へと社会が転換することを願っております。

III 防災対策の見直しについて

次に、防災対策の見直しについて申し上げます。
まず、発災後の区の一連の対応やまち全体の様子を適時適切にお知らせすることが出来ず、皆様の不安や混乱を招いてしまったことなどを踏まえ、災害時の情報提供について申し上げます。

東日本大震災から6ヶ月以上が経過し、これまでに区民の皆様から様々なご意見を伺い、その中で、「区からの情報が伝わってこなかった」という声を度々いただいております。区は地震直後に災害対策本部を立ち上げ、区内の被災状況や災害時要援護者の安否確認、建物や道路、橋梁などの安全点検、帰宅困難者の区施設への受入れ、小学校などで子どもの一時待避などを行いました。特に学校施設には、多数の子どもとともに帰宅困難者が滞留し、対応に混乱が生じました。
しかし、これらの緊急対策を多くの方が知らなかったとの声をお聞きしました。とりわけ、避難所の運営に関わる町会の皆様や、学校に通われている子どもの保護者の方など、まず第一に情報提供するべき方々への連絡が充分にできず、ご心配・ご迷惑をおかけしました。
また、区民の8割を占めるマンションにお住まいの方に対し、マンションならではの特性を考慮した事前周知や情報発信も十分ではなく、今回の震災で不安を感じた方も少なくないと思われます。加えて、電話が繋がりにくかった上に、区の電話がパンク状態で、皆様が必要な情報を入手できず、災害時の情報提供の重要性と難しさを痛感したしだいです。
さらに、帰宅困難者への対応であります。帰宅困難者対策は、単に昼間区民のみの問題ではなく、混乱が区民生活にも影響を与えること、日本経済の中心地である千代田区での混乱が広く日本経済にも影響すること、昼間区民が平時・災害時を通じて地域に貢献し得ることなど、非常に重要と考えます。

震災当日は帰宅困難者が多数発生しましたが、大学や一部ホテルとの間に、従来から帰宅困難者受け入れについての協定が結ばれ、大学が約5千人、ホテルは数百人を受け入れていただくなど、日頃の連携が功を奏しました。これに加え、民間ビルや集客施設等での自主的な受入れもあり、大混乱を防ぐことができました。
一方で、帰宅困難者が交通機関の運行状況や帰り道がわからず、苦労したと聞いております。さらに、「慌てて帰宅せず、会社に留まる」ことは繰り返し周知してきましたが、充分に浸透しておりませんでした。他にも、交通機関との連携が悪く、駅で機械的に区の避難所を案内して混乱するなど、多くの問題点が明らかになりました。
これまでに頂戴したご意見には、「災害時に区の指示を待たずに地域の判断で避難所を立ち上げられないか」、「災害時の役割分担が浸透しておらず、再確認が必要ではないか」、「帰宅困難者が大勢で押し寄せたら大混乱になる。どう対応するのか」など、今回の震災を踏まえたご指摘も多数ございました。区としましては、これらの声に真摯に耳を傾け、区の組織を挙げて様々な問題点や課題を洗い出し、対応策を検討しております。
まず、災害時の情報提供につきましては、電話や電子メールなどが通じないことも想定に入れ、デジタル式無線機のきめ細かな配備などを充実させるとともに、一定規模の発災時では参集による情報提供を行うなど、今回の教訓を活かしてまいります。また、民間の協力も視野に入れ、幾重にも情報提供への対策を講じてまいります。
さらにマンションの防災対策としては、マンションが抱える課題を加味した訓練の実施や、情報伝達手段の確保、備蓄などの自助を促すための対策を具体的に進めていきます。
次に、子ども施設については、交通等の安全が確認され、保護者へ引渡すまでは、子どもを預かることを原則とし、その旨を事前に伝えて徹底します。また、施設での待避に伴う備蓄物資の確保や緊急時における保護者との連絡方法の確立など、これまでの取り組みを見直します。
さらに帰宅困難者対策については、地元企業を中心とした帰宅困難者対策地域協力会と議論を重ね、会としてでき得る限りの対応をしていく方向で協議しています。また、帰宅困難者の受け入れ施設の確保や、帰宅困難者発生抑止の周知啓発、鉄道事業者との情報共有や通信手段の確保、帰宅困難者への情報提供手段の拡充などについて、具体的に対策を進めてまいります。

地域防災計画の改定に向けて

次に地域防災計画の改定についてですが、これらの諸課題を踏まえ、改定に着手してまいります。
現時点で検討している主な修正項目は、災害時の職員体制の強化など災害対策本部の運営に関すること、帰宅困難者の一時収容施設の配備や鉄道機関との連携、避難所運営方法の変更などです。
改定に当たっては、これまでの単一想定でなく、発災の曜日や時間帯など複数の対策を講じます。
なお、来年改定を予定している東京都地域防災計画において、被害想定の見直しや津波対策、液状化対策などの修正が見込まれており、区の計画にも反映していきます。
今後、区の防災対策の見直し方針を策定し、区民の皆様のご意見をお聴きした上で、年内には今回の区の震災対応に関わる千代田区地域防災計画の改定案を取りまとめます。そして、最終的には、千代田区防災会議において内容を決定し、東京都との協議を経て計画を策定します。
これからも、防災対策の諸課題の解決に向け、鋭意取り組んでまいります。

IV 日比谷図書文化館の開館について

次に、「日比谷図書文化館」の開館について申し上げます。
私は、この図書館を、貸出を基本とする従来型の公共図書館ではなく、文化や芸術の創造を発信する場と位置づけてこれまで取り組んできました。
人類の歴史が始まって以来、文化・芸術活動は継続的に発展し、その存在は今も生き続け触れることができます。
文化・芸術は、その時代を映す「鏡」として、先端性や多様性があり、有形無形の存在として、地域を創造する力につながり、明日の地域を支える「底力」となります。
そこで本施設は、文化・芸術活動を支える知的インフラとして、今後益々重要な役割を果たすものと考えております。
私は、区民の皆様が日常生活の中で文化・芸術を創造し享受することが、真の意味で心の豊かさをもたらし、千代田区に関わる多くの人々が千代田区に愛着を抱き、相互に理解し尊重しあい、まさに共に生きる「共生」の考え方が生まれると確信しております。
一人ひとりのささやかな「学び」はやがて地域で蓄積され、多くの人々に共有され文化として発展していきます。
その過程で、千代田区ならではの文化・芸術が生み出され、それが千代田の「文化力」として育ち、千代田区の「地域力」の源泉となってまいります。
その「文化力」が地域を越え、時には国境をも越えて相互理解を促し、多くの人々に将来引き継がれていくものと考えます。

さて、「心の時代」といわれる今日、経済や科学の発展により物質的には豊かになり、便利な生活を送れるようになりました。しかし、そのような時代であればこそ、目には見えない「ゆとり」や「安らぎ」といった精神的な側面、いわゆる「心」をもっと大切にすべきだと思います。
第二次の「文化芸術プラン」の中でも、日比谷図書文化館を文化・芸術の視点で捉え、計画を進めてまいりました。ここでは、書籍や資料に限定されない幅広い文化遺産の入り口となるよう整備し、「保存し伝える」という重点プロジェクトのもとで、江戸・東京の歴史や文化資源を学び親しむ、創造と交流の拠点としております。
この施設が人々の「心」に触れ、感動や生きがいまでも伝わる施設になることを望み、設置いたしました。
一般に我が国においては、図書館には、無数の書棚が壁のように立ち並び、静寂を旨とし、無料で本を借りる、新聞・雑誌を読む、受験生が勉強する施設というイメージが強く存在します。また、本の貸出を重視するあまり、「無料貸本屋」という批判もあります。
しかし、本来、図書館とは、過去の人類の偉業を大切に受け継ぎ、新たなものを創造するための素材を提供する場であります。また、人々の想像力や好奇心を刺激し、その能力を引き出すために様々な援助を提供する場であります。そうであるからこそ、図書館は、「無料貸本屋」などであってはならず、図書資料にとどまらない幅広い情報に溢れ、住民の活動を知的側面から支える「知的インフラ」とも言うべき施設でなければなりません。
本施設は、東京都が廃止を予定していた日比谷図書館の蔵書約13万冊の図書を受け継ぎ、100年に及ぶ日比谷図書館の歴史と伝統の承継・発展を図るとともに、区立四番町歴史民俗資料館の機能を移転し、図書館機能と博物館機能の融合のもと、幅広い情報を通じて多くの人たちが千代田区の豊かな歴史と文化を学び・親しみ・楽しむことができる「知識の入り口」となる施設であります。
日比谷図書文化館は、昨年6月からの改修工事を経て、いよいよ11月4日に開館いたします。新たな発見や発想、出会いが生まれる文化創造的ライブラリーとして、この施設から新たな図書館像を全国に向けて発信してまいります。

V (仮称)高齢者総合サポートセンターの整備について

次に、(仮称)高齢者総合サポートセンターの整備について申し上げます。
私は、常々24時間365日、困ったときには、いつでも気軽に相談でき、必要なサービスをコーディネートする拠点施設が高齢者総合サポートセンターの特徴であると説明してまいりました。
その発想は、今後、75歳以上の高齢者が急増する超高齢社会を迎え、介護だけでなく医療も必要な高齢者が増加するなか、現状のままでは介護と医療の狭間で不安を抱える方の行き場が無くなってしまうという危機意識から出発しています。
例えば、日常的にはケアマネジャーがサービスの計画を組んでいますが、介護と医療が必要な方にとっては、夜間の急な症状の変化というものが、大きな不安となっています。介護保険制度による夜間対応のサービスもありますが、介護と医療の連携が十分とはいえない現状では、こうした不安が解消されず、多くの方が在宅での療養生活を希望される一方で、実際には施設サービスを選択せざるを得ない状況があります。
このような課題を解決するために、高齢者総合サポートセンターには、具体的な機能として、「総合相談拠点」と「在宅ケア(医療)拠点」を備え、24時間365日の体制で、いつでも気軽に相談でき、医療も含めて必要なサービスをコーディネートすることで、高齢者やご家族の不安を解消し、在宅生活の継続を支援していきます。
さらに、「高齢者の活動拠点」や「人材育成・研修拠点」、「多世代交流拠点」の三つを加え、五つの拠点機能を備えることにより、高齢者総合サポートセンターは、本区における高齢者福祉施策のシンボル的な施設となります。
この高齢者総合サポートセンターがその機能を十分に発揮するためには、医療機関との連携が不可欠であります。そうした中、九段坂病院から建物が老朽化したため、区役所旧庁舎跡地に移転したいとの要請があり、その内容は、単なる移転改築ではなく、区の高齢者施策や地域医療の向上に協力したいとの意向を含むものでありました。
そこで、「九段坂病院」との合築整備について、病院設置者である国家公務員共済組合連合会との間で協議を進め、その経過について区議会においてもご議論をいただいたうえで、この8月2日に、合築整備事業に関する基本協定書を連合会との間で締結するに至りました。

現在、基本協定書に基づき、整備事業の内容や大まかな配置等を定めた基本計画の策定をめざして内部検討や連合会との協議を進めておりますが、協定書の締結以降、敷地について状況の変化がございました。
旧庁舎の前面道路については東京都により都市計画道路として拡幅計画が決定されておりましたが、事業認可の時期は未定となっておりました。そこで、建築基準法に基づき、計画道路部分については、建物を建てずにセットバックする一方で、敷地面積にはその部分を含めるという方向で検討を進めてまいりました。しかし、東京都からの情報提供により、事業認可の動きが早まる見通しとなっていることがわかりました。
そのため、今後の計画推進に際しては、計画道路部分については、敷地面積に含めないこととし、現在、こうした条件の下での基本計画の策定と基本協定の修正について内部検討を進めております。
今後、具体的な設計に向けて、さらに検討作業を進めることとなりますが、進捗状況については適時適切に区議会にお示しし、ご議論いただきながら、平成24年度末の着工を目指し、精力的に取り組んでまいります。

VI 平成22年度決算状況について

次に、平成22年度決算状況について申し上げます。
平成22年度は「区民生活の安心と安全を支え、地域の絆づくりを通じて、将来への希望が持てるようにすること」をめざし、様々な事業を効率的、かつ効果的に執行してまいりました。
本区においては、健全な財政運営を着実に行うため、平成14年3月にご議決いただいた「千代田区行財政改革に関する基本条例」において、経常収支比率85%程度、人件費比率25%程度という全国的にも珍しい数値目標を掲げ、不断の内部努力を重ねてきたところでございます。そして、平成22年度決算における経常収支比率は普通会計ベースで77.9%、人件費比率は25.8%と、条例に定める目標をほぼ達成する数値となっております。
また、いわゆる「財政健全化法」で規定された四つの財政指標は、いずれも昨年度までと同様、健全な値となっております。
しかしながら、良好な数値をもって、財政運営の手綱を緩めることは戒めなければなりません。なぜなら、千代田区の財政は、脆弱な側面を有しているからであります。具体的に申し上げますと、歳入の根幹とも言える税収は、そもそも社会経済状況の影響を直接的に受ける性格のものであることに加え、一般の市であれば歳入となる市町村民税法人分や固定資産税、都市計画税などは、特別区においては都が賦課徴収することとなっており、本区への還元率は3~4%程度しかございません。また、税制改正や各種交付金等の算定方法の変更により、その歳入金額が大きく減少してしまうという不安定な財政構造を抱えております。短期的には表面化しないこのような課題に留意しながら、区政運営をしていかなければならない宿命にあるわけでございます。
従いまして、急激な社会経済状況の変化等による歳入の減少に対しても柔軟に対応できる「強固な財政基盤の確立」をめざし、今後とも行財政効率化の不断の取り組みを継続してまいりたいと思っております。

VII議案

以上、区政運営の基本的な考え方や諸課題への取り組みにつきまして申し上げましたが、最後に議案について申し上げます。
まず、予算案件として、平成23年度一般会計補正予算第3号、決算案件として、平成22年度各会計歳入歳出決算の認定がございます。

また、条例関係の議案が、

  • 条例の一部を改正する条例3件
  • 契約案件2件

報告案件としまして

  • 平成2年度財政健全化判断比率について1件
  • 契約変更の専決処分6件

今回の付議案件は、計14件であります。

なにとぞ、慎重ご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、平成23年第3回区議会定例会開会のご挨拶といたします。

平成23年9月27日 千代田区長 石川 雅己

※本文は口述筆記ではありませんので、表現その他が実際の発言とは若干異なることがあります。

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政策経営部総務課総務係

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