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更新日:2012年9月21日

平成24年第3回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成24年第3回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

I いじめのないまちの実現に向けて

私は、これまでも、全ての人が様々な違いを乗り越えて、お互いを理解し、認め合い、尊重し合う「共生社会」の確立に取り組んでまいりました。教育部門においても、この「共生」の理念のもと、家庭・学校・園・地域等が共に一体となって子どもを育て、また、自らも育っていく、いわば共に育つという「共育」を実践してきました。今、子どものいじめ問題に改めて、この「共生」「共育」の推進の必要性を強く感じています。
「いじめ」は誰もが悪いことだとわかっているにもかかわらず、大津市の事件のように社会問題化してもなかなか解消しません。いじめは、いじめられている子の個々の違いを周囲が指摘し、中には見て見ぬふりをする傍観者も現れます。しかし、いじめている側にも少なからず心を痛めている子もいるはずです。いじめの被害者と加害者はいとも簡単に入れ替わり、お互いに心を傷つけ合うことになります。大人の社会でも、いじめが表面化しにくいことから、どのように対処してよいかを見いだせないのが現状です。
私が子どもの頃も確かに「いじめ」はありました。しかし、いじめられている子を上級生や仲間が止めに入り、いじめっ子も恥ずかしそうにその場から去っていきました。子どもたちの中で「強い人間には優しさがあること。弱い者をいじめることは恥ずかしいこと」という人間としての価値観が芽生え、いじめの解決へと導いたのだと思います。子どもたちの中に正義感や道徳心を身に着ける環境が整っていたといえます。しかし、核家族化や少子化、地縁的なつながりの希薄化など今日の社会において、子どもを取り巻く環境も変化し、人と人とのつながり、かかわり方が変わり、かつてのような、いじめを自分たちの手で解決する力が薄れてきたように思います。
人という文字は、ひとりの人間が生きていくためには、多くの人々に支えられて成り立っているという意味が込められています。
パラリンピックの開会式で「車椅子の宇宙物理学者」として知られるスティーヴン・ホーキング博士は、「人は皆違い、基準や普通の人間などというものはないが、人としての魂は同じように持っている」と述べています。この言葉は、まさに、子どもの教育にもあてはまると思います。
子どもは生まれながらにして、分け隔てなく育てられる権利があります。子どもに人を思いやる心を育み、いじめは許されない行為であることを学校でしっかり教え、いじめを発見した時は、学校と家庭が一体となって解決に向け全力を注ぐべきです。
さらに、教育現場からいじめの対策を強化し、学校と家庭が密接に連携し、家庭の教育力の向上につなげていくことも肝要です。

教育現場でのいじめ対策

いじめは、何時でも、何処でも、誰にでも起こるという認識と、人権を侵害する許されない行為であるという認識のもと、早期に現在の取り組みを検証し、新たな方策を進めていく必要があります。また、あらゆる教育活動の場において、校長が先頭になり、学校全体がいじめ問題に正面から向き合い、児童・生徒に指導していかなければなりません。
本区では、いじめられている子どもやそれを把握している子どもからの悩みや訴えを受け止めるため、「いじめ相談電話」や「いじめ相談レター」の配布等を実施してきました。さらに、子どもたちの心の相談として、児童・家庭支援センターに臨床心理士を配置し、相談業務を充実させてまいりました。
特に、「スクールカウンセラー」については、東京都から派遣されている中学校のみではなく、区独自で小学校へ、さらには幼稚園・こども園・保育園・児童館にも派遣し、幅広い年齢層に導入しています。
また、平成23年度から各小学校に派遣している「スクールライフ・サポーター」は、学校生活を様々な面から支援する中で、子どもたちのサインを見逃さないよう、見守ってまいりました。
今後は、より客観的な対応をしていくため、多様な相談ができる方法などについて検討してまいります。また、いじめに関する専門機関や弁護士、児童・家庭支援センターに所属する臨床心理士など、子どもにかかわる関係機関の職員を構成員とする「健全育成サポートチーム」を充実させ、いじめ問題に多面的・多角的かつ速やかに対応できるように努めてまいります。
さらに、いじめ問題に対する課題意識の向上、関係機関との情報共有を図るための教員研修を徹底するとともに、いじめ問題に関する情報の共有化・透明化を一層推進するため、いじめの有無や状況について、学校から教育委員会への月例報告や青少年問題協議会で報告するほか、大学生による「(仮称)中学校版のスクールライフ・サポーター」の派遣や、保護者向け事業として、いじめ対策に係る講演会など、新たな取り組みについても実施してまいります。

家庭での取り組み

いじめの態様が複雑化し、学校や家庭だけでは発見することは難しい状況であることも事実です。
しかし、子どもは傷ついたり悩んだりしたときは、必ず心のSOSを出します。大人たちは、この小さなSOSを見逃さず、優しく受け止めてあげることが重要です。子どもは、大人に心配をかけたくない、大人に話してもどうせ何もしてくれないと思いがちです。
家庭や地域で、いじめられていることを話せない子どもの心境を十分理解し、子どもの目線で心を聴き分けていく必要があります。一方、子どもをいじめの加害者やいじめの被害者にしないためには、家庭の成育環境が肝心です。
そこで、子どもの自立を促し、自身の生き方を選択できる能力を家庭でも育んでいただきたいと考えております。そのために、子どもの成長を保証する区の責務として、保護者の子育てに一層の充実を図ってまいります。

子どもたちへのメッセージ

ここで、全ての子どもたちが、安心して学校・家庭生活をおくることができるように、私からのメッセージを読み上げさせていただきます。

新しい命がこの世に誕生したとき、
その瞬間は、だれにとっても大きな喜びです。
生まれてきた「大切な命」、それがあなたです。
いじめは、みんなの心を傷つけます。
でも、あなたが傷ついたときの「心のSOS」を
誰かが聴きつけてくれるでしょう。
そして、助けに来てくれる人が必ずいることを信じてほしい。
辛いことばかりの毎日なんて、誰も望みません。
だから、まわりのみんなにも優しく接していきましょう。
そうすれば、「光」はみえてきます。
それが私からのメッセージです。

改めて、学校の取り組みに加え、区としていじめのないまちづくりを進めていくためには、区民の皆様のお力添え無くして実現できません。いじめは絶対に許さないという強い意志のもと、この問題に取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

II 歯と口腔の健康づくりについて

次に、歯と口腔の健康づくりについて申し上げます。
歯と口は、「食べること」、「会話すること」には欠かせないものであり、人間が生きていくための重要な機能の一つです。まさに、人間の健康維持の入り口であり、健康寿命を延ばす上で重要な役割を果たしております。
区が目指す歯と口腔の健康づくりは、区民が生涯にわたり、自らの日常生活において主体的に取り組むことを基本としつつ、地域、医療機関、職場等を含めた地域社会全体で、その取り組みを支援することで健康づくりに寄与できるものと考えています。
そして、その取り組みを適切かつ効果的に行うためには、乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期といったライフステージごとの特性等を踏まえて支援を進めていくことも重要であります。また、障害者、介護を必要とする高齢者等の歯科健診や歯科医療を受けることが比較的困難な方に対しても、状況に応じた支援を行う必要があります。
区民の方が、歯や口の健康から「歯ッピーライフ」の人生を送ることが出来るよう、基本的な方針を盛り込んだ「千代田区歯と口腔の健康づくり推進条例」を提案いたしました。条例の主な内容は、基本理念を定めるとともに、区や歯科医師及び区民等の責務と役割を明らかにしています。また、今後、区が目指す歯と口腔の健康づくりの基本的な施策の方向性についても定めております。
今後は、本条例を基本方針として、一層の区民の歯と口腔の健康づくりを推進していく所存であります。

III 外部からの事務事業評価について

次に、外部からの事務事業評価について申し上げます。
今年6月に公表された平成22年国勢調査結果によれば、千代田区の昼間人口は前回調査時より若干減少したものの約82万人を数え、定住人口に対する昼間人口の比率は約17倍と全国でも突出した数値を示しております。
こうした千代田区の特性を踏まえれば、施策や事務事業を展開するに当たっても、在住区民はもとより昼間区民とも課題を共有し、共に解決の方向性を検討していく姿勢が肝要であります。
昨年度から実施している「外部からの事務事業評価」では、無作為抽出方式による在住区民の世論把握に加え、新たな試みとしてインターネットを活用し、これまで統計的に把握することが難しかった昼間区民の世論把握に努め、さらには、在住区民と昼間区民双方の直接の参画を得て開催した「区民参加会議」では、区の施策についての活発な議論が行われました。
こうした取り組みは、大都市における参画と協働の新たなモデル・ケースであり、本区の特性を踏まえた住民自治を一層推進するものと考えております。
今回の「外部からの事務事業評価」では、このアンケート調査や区民参加会議を通じて、区の施策について様々な興味深いご意見やご提案をいただくことができました。今後の予算編成に当たっては、こうした成果を有効に活用し、各施策の課題等を十分検証しながら、平成25年度の予算を編成してまいります。

IV これまでの財政運営と平成23年度決算状況について

次に、これまでの財政運営と平成23年度決算の状況について申し上げます。
昨年来、ギリシャの財政危機に始まり、最近ではスペインの財政危機などユーロ経済圏の財政問題が深刻化しておりますが、グローバル社会である今日においては、一国・一地域の経済、財政・金融危機が瞬時に全世界に波及し、世界経済を不安定にする状況になります。
一自治体の財政運営に際しても、このような状況は無関係ではございません。ご案内の通り、千代田区は首都機能を有しており、そうした社会経済の動向に最も影響を受けやすい環境にあります。
このため、様々な社会経済状況が変化しても、将来へ向けて持続的、安定的に区民サービスを提供するために、「強い財政基盤」の構築をめざし、行財政改革に取り組んできたところであります。
この結果、平成23年度決算における経常収支比率は普通会計ベースで76.1%、人件費比率は23.2%と、いずれも「千代田区行財政改革に関する基本条例」に定める目標値を達成しております。
また、いわゆる「財政健全化法」で規定された四つの財政指標は、いずれも昨年度までと同様、健全な値となっております。
本区におきましては、平成14年3月「千代田区行財政改革に関する基本条例」を制定し、経常収支比率85%程度、人件費比率25%程度という全国的にも珍しい数値目標を掲げました。
行財政改革の基本とは、徹底した経費の縮減と借金依存体質からの脱却、そして、効果的な事業への財源の投入であります。
これまで、経費縮減策といたしましては、各種施設運営における委託化や、民営化などを実施してまいりました。
これに加え、職員の数そのものを減らすことで職員の給与に要する経費を、区民の皆様方へのサービスの充実へ、できる限り振り向ける努力をしてまいりました。
一方、借金依存体質から脱却し、将来世代に対して負担を先送りしないという決意から、平成12年度以降、借金である区債を発行せずに財政運営を行ってまいりました。
借金で首が回らない状態になると、結果的に区民の皆様へ様々な痛みを与えてしまうことになるからであります。
このような行財政効率化の取り組みによって財源を生み出してきたからこそ、区民要望や地域の実態を把握し次世代育成や高齢者分野など、様々な分野において、事業の拡充や新たなサービスの構築など、全国をリードするような独自の取り組みを行って来ることができたのであります。
今後とも、効率化の内部努力を怠ることなく、区政全体を俯瞰するとともに、将来を見通す目を持って行財政運営にあたり、区民サービスの更なる質的向上を目指してまいります。

V 議案

以上、区政運営の基本的な考え方や諸課題への取り組みにつきまして申し上げましたが、最後に議案について申し上げます。

まず、予算案件として、

平成24年度一般会計補正予算第3号、

決算案件として、

平成23年度各会計歳入歳出決算の認定がございます。

また、条例等関係の議案が、

  • 新たに条例を制定するもの1件
  • 条例の一部を改正する条例2件
  • 工事請負契約の一部変更1件
  • 特別区道の路線の一部廃止1件であります。

次に報告案件としまして

  • 平成23年度財政健全化判断比率について1件
  • 契約変更の専決処分1件
  • 損害賠償請求事件の専決処分1件で

今回の付議案件は、計10件であります。

なにとぞ、慎重ご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。
以上をもちまして、平成24年第3回区議会定例会開会のご挨拶といたします。

平成24年9月21日 千代田区長 石川 雅己

※ 本文は口述筆記ではありませんので、表現その他が実際の発言とは若干異なることがあります。

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