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更新日:2012年11月20日

平成24年第4回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成24年第4回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

はじめに

我が国の人口構造はかつてないスピードで少子・高齢化が進み、人類が経験したことのない高齢社会を迎えております。
核家族化が進み、近隣関係が希薄化する中にあって、子育ての相談をしたり、支援を頼めるような身近な親族や知人がいないなどの理由から、子どもを産み育てることに不安や負担を感じ、時として児童虐待に結びつくようなケースもあります。
親が子どもを産み、育てることに不安を感じる社会、子どもの成長に希望が持てない社会は健全な社会とは言えません。
私はこれまでも折に触れ、「子どもは未来を担う社会の宝である。」と申し上げてまいりました。
子育てに夢や喜びを見出すことのできる社会の実現が、子どもたちは勿論、大人にとっても、自らが尊重され、将来に夢や希望を抱くことができる活力ある社会の実現につながるものと考えます。
子どもたちが元気よく遊ぶ声が聞こえる地域、健やかに育つ地域は、そこに暮らす高齢者に生きがいや希望、そして活力を与えるのであります。
一方、千代田区においても、高齢化率が一時より低下しているものの、高齢社会を迎えております。
高齢者の皆さんは、これまでの長い人生の中で、様々な経験をし、多くの困難を乗り越えてこられました。私は、高齢者を単に「支援を受ける人」として捉えるだけではなく、こうした経験や知恵を社会に活かし、地域で「共生」できる基盤づくりを進めることが重要であると認識しております。
また、高齢者の皆さんが安全で、安心して生き生きとした生活を送り、住み慣れた地域で人生をまっとうできるようにすることが肝要であります。
そして、地域で暮らす身近な高齢者の方々を見て、子どもたちもまた、日々の生活や将来に夢や希望を抱き、安心して千代田区に住み続けることができるようになるものと考えております。
高齢者問題は、突き詰めると少子化問題に行きつきます。子どもたちが生きていくことに自信と喜びを持ち、未来を肯定的に捉えることができるような家庭や社会環境を整えていくことこそが、遠まわりのようですが最も高齢者対策に寄与することになると考えております。
そうした意味において、少子・高齢化対策は、表裏一体のものであり、これらの施策を重点的に取り組むこととし、積極的に推進していく考えであります。

1 今後の高齢者施策のあり方について

それでは、まず、今後の高齢者施策のあり方について申し上げます。

地域包括ケアの構築・推進

現在、全国で約1千500万人いる75歳以上の方々が青年期であった時代、我が国の高齢者人口はどうだったでしょうか。57年前の昭和30年の国勢調査を見ますと、75歳以上人口は、わずか139万人と、現在の10分の1以下の状況でありました。ましてや、超高齢者と言われる85歳以上の人口は、現在の30分の1以下でありました。
青年期には先人の知恵を学びながら、精神的・社会的に自立をとげて行くものだと思います。
しかし、今の高齢者の方々が若かった頃には、自分自身の身の回りに現在の自分の年齢まで存命していた方が少なく、これからの歳の積み重ねは、参考とすべき手本を見てこられなかった、まさに未知の領域に足を踏み入れるに等しいことを意味しております。
こうした中で、高齢者が住み慣れた地域で、安心して、戸惑うことなく歳を積み重ねて行くためには、生活や介護、生活上のトラブルなど様々な悩みや不安の解消に応じ、介護・予防・医療・住まい・生活支援サービス・悩みの相談などを連携させていく「地域包括ケア」を推進していくことが重要となります。
そのためには、介護・福祉・医療の関係機関、地域を構成する団体・関係者、行政などがさらに連携して英知を出し合い、千代田区らしい仕組みづくりに取り組んでまいります。
そうした観点から、今後の高齢者施策の方向性について、五点ほど私の考えを述べます。

地域の支え手、担い手となる高齢者

まず一点目は、地域の支え手、担い手となる高齢者についてであります。
高齢者には支援が必要であるという一律的な考え方は、現に地域で活躍している方々、活躍したいと思っている方々の思いを阻害する要因となります。こうした方々の意欲や能力を最大限活かしていただくためにも、「支援が必要な人」という固定観念を変え、元気な高齢者には、地域を「支える側」、「担い手の側」に回ってもらうという意識変革が必要であります。
今後地域には、社会経験や知識が豊富で、十分な気力、体力を備えた高齢者が増加します。元気な高齢者が地域社会の担い手となれば、地域の大きな支えとなります。それが本人の「生きがいづくり・居場所づくり」にもつながり、孤独感の解消、孤立・閉じこもりの予防にもなると考えております。
現在、区においては、元気な高齢者に介護保険施設等でボランティア活動を行う「介護保険サポーター」や、介護予防事業の運営補助を行う「いきいきリーダー」としてご活躍いただいているところです。
今後も、シルバー人材センターによる「就業機会の提供」、社会福祉協議会の「ボランティア活動支援」などとも連携を強化しながら、さらなる高齢者の社会参加を促進してまいります。

自立生活を支えるサービスの提供

二点目は、自立生活を支えるサービスの提供についてであります。
本区では、在宅で介護を受ける方々に対して、介護保険では十分に賄い切れない介護サービスを、平成14年度から、区独自に拡充してまいりました。生活援助、身体介護の訪問サービスを介護度に応じた上乗せサービスとして、介護保険の枠外で実施してきており、介護保険料の負担軽減を図っております。
さらには、平成16年度から、ひとり暮らしの高齢者が入院した際にホームヘルパーを派遣する入院生活支援制度を整備し、後期高齢者医療制度に先立ち、平成19年度からは、75歳以上の方が入院された際の経費を助成する制度も創設し、高齢者が安心して生活できる施策を推進しております。
今後も、介護予防・重度化防止の観点や、財政負担の視点からの検討も加えながら、持続的に実施可能な介護保険外の生活支援サービスとして、提供を続けてまいります。

在宅医療と介護の連携の推進

三点目は、在宅医療と介護の連携についてであります。
区では平成20年に「在宅医療・介護連携推進協議会」を設置し、医療と介護の連携方策や、適切かつ円滑な相談・支援体制づくりについて検討してまいりました。昨年度は、その成果として「医療と介護の便利帖」などを作成し、関係者へ配付いたしました。
本年度は、さらに高まる在宅療養ニーズに応えるため、病院から在宅療養へ円滑に移行できるよう、高齢者退院支援制度のモデル事業を実施しております。
また、来年度からは、要介護高齢者の、在宅における24時間365日の安心を支えるサービスとして、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」を導入いたします。現在、事業者の公募・指定等の準備を進めており、平成25年4月から開始いたします。
これらの仕組みやサービスは、医療と介護の緊密な連携を具現化する施設である、「(仮称)高齢者総合サポートセンター」にしっかりと引き継いでまいります。

認知症高齢者を支える仕組みの強化

四点目は、認知症高齢者を支える仕組みの強化についてであります。
65歳以上の高齢者の10人に一人が、85歳以上の高齢者については、4人に1人が認知症であると言われております。
厚生労働省では、認知症高齢者数は13年後には1.5倍に増加すると推計しており、本年9月に来年度からの取り組みとして「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」を公表しております。
この計画では、認知症ケアの流れの作成・普及、早期診断・対応、地域での日常生活・家族支援の強化などを掲げておりますが、本区では、すでに昨年度から「認知症ケアの流れ」を作成し、本年度「ケアの流れ」の試行・検証を行っており、この結果を踏まえ、「認知症の早期発見の仕組みづくり」に取り組んでまいります。
今後は、認知症高齢者を早期に介護・医療につなげるため、医師・看護師などで構成する認知症初期集中支援チームの仕組みづくりについて検証・検討し、全国の自治体に先駆けた「認知症初期支援」を早期に実現してまいります。

高齢者施設の整備

五点目は、高齢者施設の整備についてであります。
現在、平成25年度早期の開設を目指し、デイサービス、ショートステイ、認知症対応型通所介護を有する、(仮称)神田淡路町高齢者施設の整備を進めております。こうした、在宅生活を地域で支えるための施設の整備については、区内でのバランスに配慮しながら計画的に推進してまいります。
また、医療対応の必要な方が増加していることや、特別養護老人ホームについては、入所申込者が定員を大きく上回っていることに加えて、本区では未整備の介護老人保健施設を、区内にぜひ整備して欲しいという要望が寄せられるなどの課題があります。
これらの高齢者施設については、民間事業者が区内に自前で土地を取得して施設建設をしたいとの相談が増えている状況や、(仮称)高齢者総合サポートセンターを拠点とする医療と介護の連携強化の効果も見極めた上で、区有地を活用した整備についても検討してまいりたいと考えております。
以上五点ほど述べましたが、こうした高齢者施策をバランスよく実施していくことで地域包括ケアが構築・推進され、支える側の高齢者から、支えられる側の高齢者まで、「『その人らしさ』が尊重され、住み慣れた地域でいきいきと暮らし続けられるまち」の実現につながるものと考えております。

2 子育て支援施策について

次に、子育て支援施策について申し上げます。

子どもを産み・育てやすいまちの実現

本年10月に、満18歳までの高校生年齢相当の子どものいる家庭に医療証が発行され、高校生医療費の現物給付化が実現しました。これにより、23区で唯一の保育園や学童クラブの待機児童ゼロ、妊娠時から高校生年齢相当までの次世代育成手当の支給と相まって、大都市部の自治体の中で、最も子育て支援サービスが充実した自治体となったと自負しております。本区は、居住費をはじめ、生活コストが高い地域ではありますが、子どもを産み、育てやすいまちの実現に向け、一歩近づいたものと考えております。
しかし、結婚・出産・子育ての希望がかないにくい現状や、子育ての孤立感と負担感など、子育てを取り巻く環境は依然として厳しく、課題は山積しております。

待機児童ゼロの堅持

その中で、区民に最も身近な基礎的自治体である本区にとって、子どもを産み、育てやすいまちの実現のための課題の一点目は、保育園の待機児童ゼロの堅持であります。
本区は平成14年から21年まで、23区で唯一、保育園の待機児童ゼロを実現してきました。予想を遥かに超える乳幼児人口の増加により、平成22年、23年と若干名の待機児童が発生してしまいましたが、私立認可保育園の開園をはじめとする保育供給量の拡大に取り組み、本年4月には3年ぶりに待機児童ゼロを実現できたものです。
本区の乳幼児人口は過去10年間で約1.5倍になっていますが、将来人口推計では、今後、平成27年までは、本区の乳幼児人口はさらに増加する見込みであり、子どもを産んでも仕事を続けたいと考える女性の増加等を勘案すると、待機児童が発生する懸念があります。さらに、保育需要の増大は、学童クラブの需要増に直結し、これらの状況は当面続くものと考えております。
本区の就学前の子どものための施設は、区立小学校に併設された区立幼稚園6園、本区独自の幼保一元化園である区立こども園2園、区立保育園4園の計区営12園を基に、麹町地区と神田地区にそれぞれ同数ずつ配置することで、就学前の子どものための保育・教育の拠点として、需要増に柔軟に対応してまいります。
したがって、今後とも、こうした体制を基本とし、乳幼児人口や就学前の保育・教育制度・仕組みの改革の動向、区の財政負担や職員定数等を勘案しながら、保育園や学童クラブの待機児童ゼロをめざしてまいります。

就学前の保育・教育の質的向上

二点目は、就学前の保育・教育の質的向上であります。
幼稚園や保育園など、就学前の子どものための施設的な充足のみならず、質の高い乳幼児期の保育・教育の総合的な提供という視点がますます重要になってきます。
そのためにも、子どもの「発達」や「学び」の連続性に十分配慮するとともに、小学校教育へ円滑に進めるように就学前の保育・教育の質的向上という観点が極めて重要となってまいります。
こうした状況を踏まえ、本年3月、「就学前の子どものための教育・保育プログラム」を策定し、幼稚園や保育園等という認可形態や公立・私立という設置主体の違いにとらわれることなく、0歳から5歳までの乳幼児の発達段階に応じて経験すべき保育・教育内容を取りまとめたところであります。

子どもの健やかな成長のための施策

三点目は、子どもの健やかな成長のための施策の充実であります。
出産から就学まで、乳幼児の健やかな成長のためには、健康管理と病気の予防が大切です。区では、乳児期から就学前まで、切れ目なくきめ細かに健診を実施しています。特に5歳児健診については、就学に向けて子どもの発達面に着目した健診を、平成22年度に23区で初めて本区が開始しました。
また、子どもの病気を予防し、健康で過ごせるよう、乳幼児期には様々な予防接種を受ける必要があります。この数年、次々と新しい予防接種が導入され、保護者の負担も増大してきています。法に基づく予防接種においても、今年9月にポリオがより安全な不活化ワクチンに切り替わり、任意の予防接種の法定化が検討されるなど、制度の変遷が急激に進んでいます。区では平成22年度から子どもの予防接種については、法に基づくものだけでなく、任意の予防接種についても広く接種費用の助成を行っています。
地域で子どもの健康を守り、健やかな育ちを支えるために、今後ますます子どもの健診や予防接種の拡充を図ってまいります。
乳幼児期は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期であります。今後とも、子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来を創り出す力の基礎を培う就学前の保育・教育のさらなる充実と、「子どもと親の育ちを地域全体であたたかく支えるまち千代田」の実現に向け、取り組んでまいります。

3 議案

以上、高齢者施策及び子育て支援につきまして申し上げましたが、最後に議案について申し上げます。まず、予算案件として、

平成24年度一般会計補正予算第4号、

条例関係等の議案が、

  • 「千代田区議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例」など、条例の一部を改正する条例5件
  • 「東京23区清掃協議会規約」の一部変更1件で

今回の付議案件は、計7件であります。

何卒、慎重ご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。
以上をもちまして、平成24年第4回区議会定例会開会のご挨拶といたします。

平成24年11月20日 千代田区長 石川 雅己

お問い合わせ

政策経営部総務課総務係

〒102-8688 東京都千代田区九段南1-2-1

電話番号:03-5211-4134

ファクス:03-3239-8605

メールアドレス:soumu@city.chiyoda.lg.jp

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