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更新日:2013年9月19日

平成25年第3回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成25年第三回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

はじめに

2020年東京オリンピック・パラリンピック開催が決定いたしました。開催地決定の瞬間、日本中が喜びに沸きました。久しぶりに日本が元気になる明るい話題であり、多くの人が期待に胸を膨らませています。東京でのオリンピックの開催は、ご案内のとおり、昭和39年(1964年)以来2回目、56年ぶりとなります。

顧みますと、当時の私は、東京都に就職して2年目であり、戦後の復興を世界に示す好機と言われたオリンピックは、都民はもとより、国民的な祭典として盛り上がっておりましたことを思い起こします。

オリンピック・パラリンピックは、人々に夢と希望、元気や活力をもたらし、子どもたちの健全な育成に寄与する力があります。そして、世界の人々と感動を分かち合い、平和の実現に貢献する力があります。

前回のオリンピックは日本が戦後復興を成し遂げ、高度経済成長への弾みをつけるきっかけとなりました。今回は、東京のすばらしさ、日本人の心を改めて世界に示す良い機会となるものと考えております。

さて、オリンピック・パラリンピックが開催されますと、たいへん多くの方々が我が国を訪れることになるのだろうと思います。このような機会にこそ、日本の各地域が、それぞれの地域にふさわしい豊かな地域社会づくりを進め得る契機となると思っております。

千代田区は、日本、東京の中心であり「顔」でありますから、千代田区のまちが「風格のあるまち」でありたいと思っております。

そのために必要なのは、まず第一に、街中からタバコの吸い殻やごみのポイ捨てがなくなり、清潔感のあるまちであること。

第二には、歩行空間などのハード面に限らず、言葉やもてなしなどソフト面でもバリアフリーが徹底されたまちであること。例えば、まちの歴史や遺跡に外国語の表記がなされていることも必要になります。

第三には、多くの外国からお客様をお迎えするために、おもてなしの心を有し、外国語のできるボランティアを養成することであります。

こうしたことこそが真の意味での「おもてなし」に繋がり、結果として、多くの人が千代田区へ訪れるような魅力あるまちとなると思います。

いずれにいたしましても、こうしたことは一端でありまして、今後、様々な意見を聴いてオリンピック・パラリンピック実施に向けての施策を考えてまいりたいと思っております。

さて、今夏も猛暑が続き、山梨県甲府市や高知県四万十市などでは、気温が40度を超え、東京都心では8月10日に38.3度を観測、9年ぶりに38度を超える猛烈な暑さとなりました。総務省消防庁によりますと、全国で熱中症のため搬送された方が、5月27日の集計開始から9月1日までに、速報値ではございますが、累計5万6千172人と前年同期の約1.3倍に達したとのことであります。

千代田区においては、すでに3年ほど前から熱中症対策に積極的に取り組んでまいりました。特に今年は、早くから猛暑への警戒が求められていたため、昨年より早い6月から、防災行政無線や安全・安心メール、広報千代田による広報や区施設での「うちわ」などの啓発品の配布を通じ、熱中症予防のための注意喚起を行ってまいりました。

また、熱中症になるリスクが高いと思われる高齢者の方々に対して、訪問看護師や出張所職員等による戸別訪問を実施し、熱中症に関する知識の普及と実態の把握を保健所が中心となって行いました。さらに、訪問の結果、ご自身で対策を行うことが難しいと判断した場合には、電話や戸別訪問を再度行うなど、きめ細かい被害予防対策を実施してまいりました。こうした行政による取り組みに加え、地域の方々による見守り活動の中でも、熱中症予防へのご協力をお願いいたしました。

その結果、千代田区内において同時期に救急搬送された方は、昼間人口を含めて66人となっております。例年にない猛暑の中にあって、昨年(58人)より大幅な人数の増加が無かったのは、熱中症に対する区の取り組みが功を奏した結果と考えております。

熱中症対策には小まめな水分補給等の対策が欠かせませんが、そういった対策をご自身で行っていただくことが何より大切であります。区といたしましては、来夏も引き続き、区民の方々に対し、きめ細かい対策を実施してまいる所存でございます。

1 参画と協働の推進と第3次基本計画の改定について

次に、参画と協働の推進と第3次基本計画の改定について申し上げます。

参画と協働の推進と第3次基本計画の改定について

区民の区政への参画や協働を推進することは、区民同士が交流を深め、互いの立場や考えを認め合い、地域の課題を主体的に考えるきっかけとなります。

また、区民自らが地域の課題解決に向けた取り組みを通じて、千代田区の魅力を知り、誇りを持つことにもつながります。もちろん同時に、行政にとって、区民の声を直接お聴きし、区民ニーズを把握する貴重な機会ともなります。

そこで、参画を推進する取り組みの一つとして、平成26年度の第3次基本計画の改定に先立ち、計67人の在住区民、昼間区民同士が、各分野における千代田区の将来像について先月から今月上旬の3日間に亘り論議を行う区民会議を開催いたしました。

この区民会議では、様々な年代、職業の区民の皆様が、区の将来像について、自らの意見を述べ、相手の意見に耳を傾け、グループごとに共通の認識となった事項を提案としてとりまとめ、互いに発表しあいました。

はじめて顔をあわせた区民の皆様が、3日間の論議を進める中で交流を深め、最終日には、会場のあちらこちらで、互いの連絡先を交換しあっている姿が見受けられました。各テーマのセッションでは、テーマごとの「目指すべき将来像」を実現するために、「区に支援してほしいこと」だけではなく、「区民自らが取り組むべきこと」も論議されており、参加された区民の皆様それぞれが、この区民会議への参加をきっかけにして、地域の課題解決に向けた取り組みを自ら実践していかれることが期待されるものであります。

私は、こうした区と区民の取り組みの積み重ね一つひとつが、真の住民自治を築きあげることにつながり、ひいては、一人ひとりイメージが異なっていると考えられる「豊かな地域社会」を多くの区民が共感できる姿として実現していくのだろうと考えております。

今後は、区民会議で提案された様々なご意見などを真摯に受け止め、基本計画の改定作業の中で積極的に活用させていただくとともに、参画と協働については、計画の改定に限らず、区政運営の様々な場面で一層の推進が図られるよう、区としての一定のルールを定めたガイドラインを策定する予定でございます。

2 子ども・子育て支援について

次に、子ども・子育て支援対策について申し上げます。

子ども・子育て支援新制度について

子どもの健やかな育ちは、親のみならず、今の社会を構成するすべての人々の願いであり、また、喜びであります。同時に、子育てを支援することは、安心して生活ができる社会基盤を創り上げる未来への投資でもあります。

しかしながら、我が国では、子どものための公的な投資は、十分なものとは言えない状況です。経済協力開発機構が行っている加盟国の教育状況の調査結果によれば、平成22年のGDP(国内総生産)に占める教育機関への公的支出の割合は、加盟国で比較可能な30カ国中最下位というデータもあります。

一方、本区では既に、平成17年3月に「子育て施策の財源の確保に関する条例」を制定し、区民税の約1%、年間約1億円を、子育て環境の整備・充実のための新規・拡充施策に投入することを定め、子どもや子育てについての問題を社会全体で対応すべき問題であるとの認識の下に、これまでも国の制度や他の自治体に先駆けて、様々な子ども・子育て施策を展開してまいりました。

保護者の就労形態にかかわらずゼロ歳児から5歳児までを受け入れる、「こども園」の開設、次世代育成手当の支給、高校生までの医療費助成、予防接種助成などであります。

また、保育所や学童クラブへの入所待機児童が社会問題となっている中、本区においては、平成14年から21年まで、23区で唯一、保育園の待機児童ゼロを実現してまいりました。その後、予想を上回る乳幼児人口の急激な増加により、若干名の待機児童が発生していますが、引き続き、その解消を図るとともに、保育園・学童クラブへの入所希望に対応できるよう努めてまいります。

教育分野におきましても、学校の実態に応じて区費講師を派遣して学力の向上を図る「きめ細かな指導の推進」、特別支援教育指導員や学習生活支援員による「特別支援教育の充実」、校長の事業提案による「特色ある教育活動や部活動等の活性化」、中学生の海外交流事業など「国際教育の推進」等々、他の自治体と比べても手厚い様々な施策を行ってまいりました。

東京都総務局でまとめております「平成23年度特別区決算状況」の数値で見ると、小・中学校の児童・生徒一人あたりの普通建設事業費を除く決算額は、23区の中で最も多くなっております。

ところで、我が国の子育ての状況は、雇用環境の変化、核家族化や地域のつながりの希薄化による家庭や地域の子育て力・教育力の低下等、依然として非常に厳しいものがあります。

先月公表されました国の「社会保障制度改革国民会議報告書」では、少子高齢化の進行と現役世代の雇用環境が変化する中で、これまでの日本の社会保障の特徴であった「給付は高齢世代中心、負担は現役世代中心」という構造を、「全世代型の社会保障」、「能力に応じた負担」に見直していくことが示されました。

平成27年4月から実施が予定されている、新たな子ども・子育て支援の制度におきましても、消費税率の引き上げによる財源を、現役世代への給付である子ども・子育て支援施策に充てていくとしております。

これは、まさに、本区がこれまで取り組んできた、子どもや子育て支援についての姿勢、すなわち「後期社会保障」とも言うべき高齢者施策に対し、子ども・子育て支援を「前期社会保障」と捉えた取り組み姿勢が、ようやく国の施策にも反映されてきたものと思われます。

さて、新たな子ども・子育て支援制度の実施にあたっては、国及び地方自治体に「子ども・子育て会議」を設置することとされています。本区では、既に次世代育成支援施策全般についての検討会議として「次世代育成支援推進会議」を設置しておりますが、この推進会議の考え方を継承して「千代田区子ども・子育て会議」として設置するための条例案を、今定例会において、提出させていただいているところでございます。

今後も、子どもにとって、最善の教育・保育をめざし、また、保護者の多様な働き方に合わせ、全ての子育て世帯に、それぞれの世帯の実情に応じた、子ども・子育て支援の手が差し伸べられるよう努め、引き続き、「安心して子どもを産み、育てることができるまち」の実現に取り組んでまいりたいと存じます。

3 本区の財政運営と平成24年度決算について

次に、本区の財政運営と平成24年度決算の状況について申し上げます。

本区の財政運営と平成24年度決算の状況について

我が国では国債と借入金、政府短期証券を合計した国の借金残高が、本年6月末時点で初めて1千兆円の大台を超えました。この額は、日本の総人口を基に単純計算すると、赤ちゃんからお年寄りまで、1人当たり約800万円近くもの借金を抱えていることになる非常に大きな金額であります。

国の借金残高がGDP(国内総生産)の2倍を超えるという状況は国際的にも突出して高く、日本国債、つまりは日本そのものの「国際的な信頼力を損なうことになる」危機的な状況でもあります。記憶に新しい財政危機に陥ったギリシャとは違い、日本国民の貯蓄残高が国債発行残高より多い、日本国債は国内で引き受けられているから金融危機の心配はないというのは無責任な考え方だと言えます。今後、急激に進行する少子高齢化への対応を迫られる中で、社会保障制度の見直しと税制改革など、各種の仕組みを抜本的に見直しながら財政健全化を進めていく険しい道のりが続くことを覚悟しなければならないと思います。

一方、本区では、社会経済状況が大きく変化する中においても、新たな財政需要に積極的に対応できる「強い財政基盤」の確立をめざし、施策の見直し・再構築を進め、徹底した不断の行政改革による経費の縮減に取り組み、内部努力の成果を新たな事業に投入するとともに、事業を効率的に実施することで区民の皆様ヘのサービスの充実を図ってまいりました。

その結果、次世代育成や高齢者分野をはじめ様々な分野において、区民の皆様から寄せられた要望や地域の実態に即した千代田区独自の事業展開やサービスの拡充を行ってくることができたと自負しております。

また、就任当初から、地方税財政の改革が論議されれば、必ず都市部から地方への財源移譲という方向性で税源偏在の是正という議論が起こることを懸念しておりました。そのような状況が来れば必ず、東京都や特別区から多くの税収が吸い上げられることになり、本区の財政基盤が大きく揺らぐことを想定しておりました。そのため、財政規律を重視し、堅実な財政運営をすることが必要と考え、経常的に収入される一般財源が経常的に支出される事業費、施設維持費、人件費などに、どの程度使われるかを示す「経常収支比率」が85%程度、歳出総額の中で人件費がどのくらい占めているかを示す「人件費比率」が25%程度という具体的な数値目標を定めた「千代田区行財政改革に関する基本条例」を平成14年3月に制定したのであります。

また、財政規律を守るだけでなく、将来世代に対して負担を先送りしないという決意から、平成12年度以降、借金である区債を発行せずに財政運営を行ってまいりました。その結果、平成24年度末の起債残高は約31億4千万円で、区民一人当たり約6万円であり、9年後の令和4年度には区債残高がゼロになる見通しであります。

しかし、安定的継続的に区民の皆様の生活を支えるために必要な努力や工夫も、税制や財政の仕組みが変更されてしまえば一瞬にしてその成果は吹き飛んでしまいます。

実際、小泉内閣の時に実施された国から地方へ税源移譲をするといういわゆる「三位一体改革」では、同時に実施された補助金見直しと併せて、東京都全体では増収にもかかわらず、本区では特別区民税の2割弱にあたる約25億円の減収となりました。

現在、消費税増税の実施が予定されています。消費税の一定割合は、地方消費税交付金として交付され地方自治体の財源となっています。現在は消費税5%のうち5分の1、つまり1%が地方の財源であり、人口と就業者数を基にして算定されております。本区は、就業者数が多いことから、年間90億円程度の歳入となっていて、歳入全体の約2割を占める基幹となる貴重な財源であります。

今回の消費税改正で税率10%になると2割強の2.2%が地方分となりますが、引き上げ分は社会保障に要する経費に充てるものとされ、配分方法は人口のみで算出することが決まっています。

この方法で、24年度決算ベースで試算すると本区の増収は約7億6千万円に過ぎず、社会保障、福祉の財源とするどころか、消費税率が上がることで当然増える経費の増と相殺されてしまいます。

よく、「千代田区は財政が豊か」、「お金持ち」という言葉を聞きますが、この例のように、税・財政制度の改正によって本区の財政状況が大きな影響を受け、極めて危うい要素があることを忘れてはならないのであり、強い財政基盤の確立を実現するためには不断の内部努力が必要なのであります。

さて、本区の平成24年度決算状況でありますが、24年度は、東日本大震災の教訓を踏まえて、住民の安全と安心を支えるという基礎的自治体の最大の使命を果たすために、都市基盤の安全性確保や区民生活の不安解消に向けた危機管理に関する取り組みを重点に進めてまいりました。

それとともに、千代田区における少子高齢化の実態に対応した、きめ細かなサービスの提供に力を入れ、区民が将来に向けて安心して生活をしていけるような施策を実施してまいったところでございます。

この結果、一般会計と3つの特別会計のいずれも実質収支が黒字となっており、財政指標をみても経常収支比率は普通会計ベースで76.3%、人件費比率は25.7%と、「千代田区行財政改革に関する基本条例」に定める経常収支比率85%程度、人件費比率25%程度という目標値の範囲にございます。

また、いわゆる「財政健全化法」で規定された4つの財政指標は、いずれも昨年度までと同様、健全な値となっております。

今後も、区民の皆様の生活を支えるという区の役割を果たすため、社会保障制度の見直しや税制改正の動向を注視しながら、効率化の内部努力を怠ることなく、将来を見通す目を持って行財政運営にあたり、施策の優先順位を見極め、区民サービスの更なる質的向上をめざしてまいります。

4 議案

以上、区政運営の基本的な考え方や諸課題への取り組みについて申し上げましたが、最後に議案等について申し上げます。

まず、決算案件として、平成24年度各会計歳入歳出決算の認定がございます。

また、条例等関係の議案が、新たに条例を制定するもの1件、条例の一部を改正するもの2件、契約案件1件であります。

次に報告案件といたしましては、平成24年度財政健全化判断比率について1件、契約変更の専決処分3件、損害賠償請求事件の専決処分1件で、今回の付議案件は、計10件であります。

何とぞ、慎重なご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、平成25年第三回区議会定例会の開会の挨拶といたします。

ありがとうございました。

平成25年9月19日 千代田区長 石川 雅己

本文は口述筆記ではありませんので、表現その他が実際の発言とは若干異なることがあります。

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