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更新日:2017年8月16日

平成26年第3回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成26年第三回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

はじめに

はじめに、今年の夏も全国的に豪雨などによる自然災害が発生いたしました。気象庁では、7月30日から発生した豪雨について「平成26年8月豪雨」と命名しました。気象に名前を付けるのは、「平成24年7月九州北部豪雨」以来、2年ぶりになります。この豪雨により局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降るなどの影響で京都府や岐阜県、広島県内では、観測史上最大となる雨量が観測され、川の氾濫や土砂災害などが発生し甚大な被害が起こりました。

とりわけ広島市の土砂災害においては、多くの犠牲者が発生し、痛切の念に堪えません。また、今でも多くの方が避難所での不自由な生活を強いられております。ここに改めまして、罹災をされた皆様方に心からお悔みとお見舞いを申し上げますとともに、一日でも早い復興がかなうことをお祈り申し上げます。

さて、その一方で、都内各区市町村でも様々な被害が発生いたしました。

去る6月24日には、三鷹市と調布市の一部地域で、大量の雹(ひょう)が降り、短時間で数10センチも降り積もる地域もありました。気象庁によりますと、まとまった雹(ひょう)が降るのは平成19年以来とのことで、夏にもかかわらず道路が大雪に埋もれたような様子がテレビなどで報道されました。翌25日には23区西部で1時間あたり60ミリ以上の非常に激しい雨が降り、住宅への浸水や道路の冠水などの被害が発生しました。また、同月29日にも短時間ながら、東京のところどころが激しい雨に見舞われ、一部の鉄道の運行に支障をきたすなどの混乱が生じました。

また、本区におきましても、9月10日の夕方からの猛烈な豪雨で、区で設置している和泉橋雨量計では1時間当たり83.5ミリという雨量を記録いたしました。この雨によって、人的被害はなかったものの、一部道路の冠水や、マンホールからの吹き上げが、また、区有施設においては、地下階への浸水やトイレの逆流などの被害が発生しました。こうした教訓を踏まえ、さらに万全の態勢をつくってまいりたいと思っております。

このため、大型台風や集中豪雨等が相次ぐ気象状況の中、減災を進める観点から、まずは水災害(すいさいがい)対策について、時間軸を考慮した事前行動計画(タイムライン)の導入を計画しているところでございます。

自然災害等への対応は、一刻の猶予もありません。今後とも区としては、過去の自然災害からの教訓を踏まえ、区民等への影響があると考えられる場合は、時系列でプログラム化した早め早めの対応策により、区民の皆さまの安全安心のため、努めてまいります。

また、8月27日には、海外渡航歴のない「デング熱」患者が約70年ぶりに報告されました。当初は代々木公園周辺のみでの感染報告でしたが、9月5日には新宿中央公園での感染が疑われる患者が報告され、9月6日には、神宮外苑もしくは外濠公園での感染が疑われる患者の報告がありました。区では直ちに、外濠公園にてポスターを掲示し、ホームページや安全安心メール等で注意喚起を行うとともに、蚊の発生源となりやすい雨水枡への対策や、蚊の生息調査に基づいた薬剤散布を実施しました。さらに、他の区立公園・児童遊園および出張所等の施設においても蚊に対する注意喚起を行うとともに、雨水枡の清掃消毒等の発生源対策を順次実施しているところです。

その後も都内以外で感染したと思われるデング熱患者が報告されるなど、全国のいずれの場所においても発生する可能性がある状況となっています。デング熱はヒトからヒトへは感染せず、重症化することは「稀(まれ)」といわれています。区民の皆さんの不安を軽減できるよう、引き続き適切な対策を行ってまいります。

さらに、先週は、区内の飲食店で、平成12年に国内で統計を取り始めて以来初めてという「腸チフス」による食中毒が発生しました。気候の変化やグローバル化に伴い、様々な感染症が、今後も区内で発生する可能性がございます。

区では、蚊の発生源対策をはじめ、様々な感染症の予防対策を強化するとともに、発生時には関係機関と連携し、迅速かつ適切な対応を図ってまいります。

1 本区の財政運営と平成25年度決算について

次に、本区の財政運営と平成25年度決算の状況について申し上げます。

国は経済再生に向け、景気回復対策を進めております。

一方で、国家の財政は、少子高齢化に伴う社会保障関係費や景気回復のための公共投資にかかる経費が税収額を大きく上回り、財源不足を補うための国債発行等の借金が増え続けているなど、たいへん厳しい状況にあります。

国の一般会計予算における歳入のうち、税収でまかなわれているのは5割程度であり、残りの5割程度は将来世代の負担となる借金に依存しています。

平成26年3月末時点での国の借金は、1千24兆円となっており、これは、国税収入の約20年分とほぼ同額、GDP(国内総生産)の約2倍と先進国で最も多くなっています。このため、国際的な信頼感を損なうことのないように、家計で言えば1年間に必要な経費をその年の収入で賄うことができるようにする、いわゆるプライマリーバランスをできる限り早く均衡させなければならない危機的な状況にあると言われています。

さらに今後は、少子高齢化の進行と人口減少が予測される中で、老朽化したインフラの整備、社会保障制度の見直しや税財政改革など、各種の仕組みを抜本的に見直して財政健全化を進めていくという、険しい道のりが続くことを我々は覚悟しなければならないと思います。

一方、国の税財政制度改革の動きは、国と地方の財源問題ではなく地方自治体間の財源問題として、財政力格差の問題がクローズアップされ、大都市の財源を地方へ移転することで、財源の偏在を是正する動きがあります。特に千代田区は、その影響を極端に受けやすい状況にあります。

その例として、小泉内閣の時に実施された国から地方へ税源移譲をするという、いわゆる「三位一体改革」が挙げられます。

平成18年度の税制改正では所得に応じて5%、10%、13%の3段階の税率が設定されていた住民税が平成19年度から一律10%に変更される「住民税率のフラット化」が国から地方への税源移譲を理由に実施されました。また、同時にさまざまな国庫補助金の地方交付税化も行われました。この見直しによって、東京都全体では増収にもかかわらず、所得の高い方(かた)が比較的多い本区では税収が減となったうえに、当区は「交付税不交付団体」のため「国庫補助金」も減収となり、合わせると当時の「特別区民税」の2割程度にあたる約25億円の減収となりました。

また、地方交付税化による区財政への影響の最近の例としては、定期予防接種が挙げられます。

平成25年4月の予防接種法改正により、自己負担なしで接種を受けることができる定期接種の対象が広がりました。この予防接種に必要な経費については、国が一定割合を負担することにはなっていますが、その算定は自治体間の財政調整を行うための仕組みである「地方交付税制度」によります。このため地方交付税が算定されない本区においては、必要な財源はすべて区民税等で自主的に賄わなければならない訳でございます。

さらに、平成26年4月から社会保障財源の確保を主な目的として消費税率が引き上げられました。増収分の一定割合は医療や介護関連など社会保障に要する経費として地方自治体にも交付されます。しかし、引き上げ分に相当する交付金は、人口按分のみで算出されるため、定住人口の少ない本区においては、平成26年度の増収額は約1億3千万円程度にとどまり、社会保障の財源とするどころか、消費税率が上がることにより当然必要な事務事業実施にかかる経費に相殺されてしまいます。

また、千代田区を含む23区には、法人住民税や固定資産税を都税として集めたのち、都と区、23区の中で必要性に応じて配分する「都区財政調整制度」があります。平成26年度税制改正では、法人課税の見直しによって、自治体間の財源調整である地方交付税の原資として法人住民税の一部が国税化されたことにより、地方交付税の交付がない23区は、歳入が減少することになります。

このように、地方自治体の自主自律性を尊重し、それに必要な財源を措置するという地方分権の進展に逆行する動きが進んでいるのです。

こうした「東京富裕論」に代表される動きは真の分権改革の実現に向けた地方税財政制度改革とはかけ離れたものであり、「国と地方」の分権改革の議論を「大都市対地方」の税源配分の問題にすり替えることに他ならず、容認することはできませんが、対応を考えておく必要があります。

本区では、今後も続くと見込まれるこのような動きや様々な社会経済状況の変化にも的確に対応し、将来へ向けて持続的、安定的に区民サービスを提供するために、「強い財政基盤」の構築をめざし、様々な行財政改革に取り組んできたところです。

平成14年3月には、財政の硬直化状態を表す「経常収支比率」や「人件費比率」を数値目標として設定した「千代田区行財政改革に関する基本条例」を制定し、内部努力を継続的に行い、職員給与費が財政を圧迫しないように努力してまいりました。

この「行革条例」で定めた数値目標は、本区の行財政運営上のメルクマールであり、平成25年度決算における経常収支比率は普通会計ベースで73.8%、人件費比率は24.4%と、いずれも「行革条例」に定める目標値を達成しており、「財政健全化法」で規程された4つの財政指標でも昨年度までと同様、健全な値となっております。

また、財政規律を守るだけでなく、将来世代に対して負担を先送りしないという決意から、平成12年度以降、借金となる区債を発行せずに財政運営を行ってまいりました。この結果、平成25年度末の区債残高は約23億3千万円で、8年後の令和4年度には区債残高が「ゼロ」になる見通しでございます。

これからも、国がすすめる税財政制度改革によって本区の財政状況も大きく影響を受けるという、極めて危うい要素があることを常に念頭におき、また、今後50年間で区有施設や道路・橋りょうなどの都市基盤施設の更新に、最低でも約3千億円もの多額な費用が必要になることも踏まえ、持続的、安定的に区民サービスを提供するための強い財政基盤の確立を実現するため、今後も行財政効率化等の取り組みなど、不断の内部努力を続けていく決意であります。

2 三崎町及び猿楽町の町名変更の実施について

次に、「三崎町及び猿楽町の町名変更」の実施について申し上げます。

「三崎町及び猿楽町の町名変更」いわゆる「神田冠称」については、平成16年に地域の方々から早期復活を求める要望書を受け、様々なご意見がある中で、区民の意向調査や地域懇談会など、地域の意向把握に努めてまいりました。

さらに、34年ぶりとなる「住居表示審議会」を公開の場で開催し、様々な分野の方々から広範な視点でご議論いただき、それらを踏まえて熟慮に熟慮を重ねてまいりました。

私は、この「神田冠称」については、その地域の歴史的な経緯や「神田」という町名に対する人々の価値観や愛着心、そこで生活する区民や事業を営む方々への影響など、幅広い観点から総合的に判断すべきものと思っております。

その中でも、長年にわたって地域に根差して生活され、コミュニティの中核を担ってきた方々の「神田」への思いを受け止めることが重要であると考えております。この地域の「神田っ子」と言われるまちの思いは、過去の震災や戦災など、幾多の苦難を乗り越えてきた「神田」のアイデンティティであり、心の拠りどころになっております。私は、こうした思いを尊重し、大切に守っていかなければならないと思っております。「神田」という町名が地域の人々の心に根差し、それを絆として地域や人と人とのつながりを深めていくということは、千代田区としてもたいへん意義深いことであり、今回、こうした地域の思いを汲み、神田冠称を実施することを決断いたしました。

今回の町名変更に伴う影響は少なからず発生いたしますが、できる限り軽減するよう工夫を凝らすとともに、地域の皆様にご理解をいただけるよう努めてまいります。

3 コミュニティ・サイクルについて

次に、コミュニティ・サイクルの実証実験について申し上げます。

10月1日から、いよいよコミュニティ・サイクルの実証実験がスタートします。

今回、区が実施するコミュニティ・サイクル事業は、電動アシスト機能や、専用ポート不要な自転車本体に、貸出し・返却機能を備えた次世代型自転車の採用、一部エリアにとどまらない区内全域展開など、極めて先進的な内容となっております。

このコミュニティ・サイクル事業については、8月1日から、愛称と自転車カラーの募集を実施したところ、あわせて2千件近い投票があり、区民の皆様方の関心の高さを伺わせる結果となりました。

この愛称と自転車カラーの募集の結果、愛称は、「千代田区」と「サイクル」を複合した造語である「ちよくる」に、自転車カラーは「赤」に決定いたしました。

また、サイクル・ポートの確保については、区有地・区有施設を中心に、約30ポート・300台規模での事業展開をめざし、現在準備を進めているところでございます。

今後は、3年間のコミュニティ・サイクルの実証実験を通じて、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをも視野に入れながら、CO2排出量の削減や環境意識の向上のみならず、回遊性やまちの魅力向上とともに、観光や地域の活性化等、都市の新たな交通手段として定着できるよう、着実に取り組んでまいります。あわせて、自転車道等の走行空間の整備やルール・マナーの徹底など、自転車施策も総合的に推進してまいります。

4 議案

最後に、今回提案いたしました諸議案等についてであります。

まず、決算案件として、平成25年度各会計歳入歳出決算の認定がございます。
次に、条例関係でありますが、条例の一部を改正するもの4件であります。
次に、町名変更について1件であります。
次に、報告関係でありますが、平成25年度財政健全化判断比率について1件、契約変更の専決処分3件の、計4件で、今回の付議案件は、あわせて10件であります。

何とぞ、慎重なご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。
以上をもちまして、平成26年第三回区議会定例会の開会の挨拶といたします。
ありがとうございました。

平成26年9月17日 千代田区長 石川 雅己

本文は口述筆記ではありませんので、表現その他が実際の発言とは若干異なることがあります。

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