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更新日:2016年9月21日

平成28年第3回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成28年第三回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

はじめに

はじめに、この度の一連の台風により、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

今年の台風は、一昨年の夏に太平洋の東部で発生した「エルニーニョ現象」の終息の遅れによって、7月3日になって第1号が発生いたしました。これは、昭和26年の統計開始以来2番目に遅い時期であり、まさに地球規模の異常な気候変動の影響を受けているものと思われます。また、8月に入ると、この遅れを取り戻すかのように立て続けに7つもの台風が発生し、このうち4つの台風が日本に上陸することになりました。これもまた、昭和37年以来の事態となっております。加えて台風の進路についても、この時期の例年の動きと異なり、北日本を中心とした進路を取ったことにより、東北地方や北海道では、住家の損壊、浸水とともに多数の死傷者が発生いたしました。また、農産物においても甚大な被害をもたらしました。

台風10号では、岩手県岩泉町の高齢者福祉施設においては、氾濫した河川の濁流に巻き込まれ、9名の入所者の方々が犠牲になるという痛ましい被害が発生いたしました。改めて自治体としての避難情報の出し方やその時期について、十分に理解がされていない実態も明らかになるなど、課題を残すこととなりました。本区においては、これらの台風の接近に際し、地域防災計画に「いつ」、「誰が」、「何をするのか」を時系列で定めた「タイムライン」に基づき、台風が接近する前から事前の態勢を整え、対応にあたってまいりました。特に、台風9号が関東地方に上陸した8月22日には、区内に土砂災害が危惧される「大雨警報」が発表されたことを受け、区役所本庁舎1階区民ホールに「自主避難所」を開設いたしましたが、区内では重大な被害並びに避難者もなく、安堵し胸をなでおろした次第でございます。台風の発生につきましては、万が一に備えた対応・対策は、風水害に関わらず必要であることから、「空振りは許されるが見逃しは許されない」という原則のもと、早めの対応を徹底し、これまで同様、万全の対策を行ってまいります。

さて、去る8月5日から21日までの17日間にわたり、「第31回夏季オリンピック」が、また、9月7日から18日までの12日間にわたり、「リオ2016パラリンピック競技大会」がブラジルのリオデジャネイロで開催され、熱い戦いが繰り広げられました。選手の皆さんの頑張りは、日本国民を感動の渦に巻き込みました。健闘された日本代表選手の皆さんへ心より拍手を送りたいと存じます。

今大会のレガシーは4年後の「東京オリンピック・パラリンピック」に引き継がれ、必ずや大輪の花を咲かせることと信じております。また、東京大会のコンセプトの一つである「多様性と調和」は、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、政治、障害の有無など、あらゆる違いを肯定し、受け入れ、互いを認め合うことであります。この「共生の理念」は、私の区政を進める上での柱にもなっております。様々な施策を通じ、多くの人々の和と絆により、広い意味での「おもてなし」を、この千代田区で感じていただけることを願っております。

1.平成27年度決算の状況と本区の財政運営について

次に、「平成27年度決算の状況と本区の財政運営」について申し上げます。

本定例会には平成27年度決算の認定についてご提案申し上げております。平成27年度は、千代田区の今後10年間の方向性を示す基本計画「ちよだみらいプロジェクト~千代田区第3次基本計画2015~」の初年度でした。「豊かな地域社会」の実現に向け、身近な暮らしの分野に力を注ぎ、区民の生活を支え、守ることが最重要であるとの認識のもと、予算を編成し、効果的な施策を実施してきたところでございます。一般会計と3つの特別会計歳入歳出決算の総計は、前年度決算と比較して、歳入が23.5%、歳出が26.1%の減少となりました。これは、前年度、基金の再編による歳入、歳出増がありましたが、平成27年度にはこうした措置がなく、会計収支が平年度化したことによるもので、基金再編の影響を除いた場合には、歳入で12.9%、歳出で11.1%程度の増となっております。

また、各会計いずれも実質収支は黒字となっております。また、財政構造の弾力性、すなわち政策的に使えるお金が多くあるかどうかを判断するための指標である経常収支比率は、普通会計ベースで70.0%、歳出決算総額に占める人件費の比率は20.3%と、「千代田区行財政改革に関する基本条例」に定める経常収支比率85%程度、人件費比率25%程度という目標値の範囲内となっております。

さらに、自治体の財政破綻を未然に防ぐための法律「健全化法」で規定された4つの財政指標、例えば、借金などの返済に、税などの一般財源がどの程度使われているかを示す実質公債費比率などについても、昨年度までと同様、健全な値となっております。

さて、本区の財政状況は平成27年度決算にみられるように健全な財政状況にありますが、国の財政収支はたいへん厳しい状況にあります。国の一般会計予算の構造は、税収で賄われているのは6割程度であり、残りの4割程度は将来世代の負担となる「借金」に依存しております。平成28年6月末時点での国の借金の合計は、約1千53兆円に上り、これを国民一人当たりに換算いたしますと約823万円となっております。対しまして本区は、財政規律を守るだけでなく、将来世代に対して負担を先送りしないという方針から、平成12年度以降、借金である区債を発行せずに財政運営を行ってまいりました。その結果、平成27年度末の起債残高は約12億1千万円で、区民一人当たり約2万円となり、6年後の令和4年度には区債残高が「ゼロ」になる見通しであるなど、国とは対照的な状況であります。

このような健全財政を構築できたのは、人件費の削減を含む地道な内部努力の結果です。例えば職員数は、平成13年4月1日の1千362人から、15年後の平成28年4月1日には1千90人と、272人の減、給与費にして27億8千万円の削減効果額であります。このように将来を見通した健全な財政状況を保つことは、区民の将来負担を限りなく縮小し、「ゼロ」に近づけることであり、ハード、ソフト両面で区民サービスの質を将来に亘って継続的に維持することに直結します。

しかしながら、法律に基づく施策の経費について、国が直接負担をする方法から、地方交付税制度に組み込まれることによる影響は少なくありません。例えば、平成25年4月の予防接種法改正により、「自己負担なし」で接種を受けることができる定期接種の対象が広がり、これに伴う経費については、国が一定割合を負担することにはなりました。しかし、その費用は自治体間の財政調整を行うための仕組みである「地方交付税制度」によります。このため地方交付税が交付対象とならない本区においては、必要な財源はすべて区民税等で自主的に賄わなければならない訳でございます。

また、国の税財政制度改革等において、地方自治体間の財政力格差の問題がクローズアップされ、大都市の財源を地方へ移転する動きが進行しており、千代田区は、その影響を極端に受ける状況にあります。このような国の動き、税財政制度改革等により、本区の財政状況も大きく影響を受けるという、極めて危うい要素があることを常に念頭におかなければなりません。

一方、中長期的には、道路や公共施設の更新や学校の改築、高齢者の入所施設の新設など、600億円以上の経費が必要であると予測しております。このため、こうした経費を賄うために現在積み立てている基金の大部分を取り崩すことになると思っております。

これからも、日々、地道な内部努力など行財政改革を引き続き進め、安定的で安心感の持てる区政の実現に向けて努力を重ねていかなければならないと考えております。

2.お茶の水小学校・幼稚園の改築について

次に、「お茶の水小学校・幼稚園の改築」について申し上げます。

お茶の水小学校・幼稚園は、校舎棟が昭和48年に竣工、体育館棟が昭和40年竣工であり、非常に老朽化が進んでいる状況でございます。学校施設の改築に当たっては、従来は既存の校舎がある現地での建て替えを原則としており、「お茶の水小学校・幼稚園の改築」においても、こうした考えを基本に据えて、取り組んでまいります。改築に際しては、習熟度別学習や少人数教育、ICT教育など今日的な学習内容に対応できること、学区域の今後の子どもの人口の推移を考慮したゆとりを持たせること、学童クラブなど子育てを支援するためのスペースを確保すること等、これからの学校施設として求められる教育環境を整える必要がございます。

また、現地での建て替えは、常に仮校舎の確保と運用が大きな課題となることから、保護者や学校関係者の方々に丁寧なご説明を行い、ご理解をいただくことが不可欠であります。併せて、学校施設は地域コミュニティの核であり、災害時の拠点ともなるため、こうした要素も加味しながら、幅広い議論が必要であると考えております。

このため、今後、保護者や学校関係者、地域の方々などによる、施設の整備検討組織を早急に立ち上げ、皆さんのご意見を十分にお聞きしながら検討を進め、平成28年度末までに新しい小学校校舎・幼稚園園舎の整備計画を策定するよう、鋭意取り組んでまいります。

3.子どものインフルエンザ予防接種の無料化について

次に、「子どものインフルエンザ予防接種の無料化」について申し上げます。

先ほど、国の税財政制度の改正によって、本区の財政基盤が危うくなる懸念について申し上げました。しかし、そうした状況においても、常に区民生活の向上に努める観点から、施策の充実を図る必要があります。

特に、子育て分野に対する拡充につきましては、議会の皆様からも明快に示されております。それが、本年第一回区議会定例会における予算審議において「議員全員の一致」による附帯決議であると我々は真摯に受け止め、この間、検討を重ねてまいりました。

その結果、子育て支援の観点から、親の経済的負担の軽減を図るため、インフルエンザの予防接種にかかる費用について、対象を「中学生まで」から「高校生まで」に拡大した上で、「一部助成」から「全額助成」に拡充することといたしました。

10月からの予防接種開始に間に合わせるため、現在、準備を進めているところでございます。併せて、当初予算では不足が見込まれる経費について、補正予算を本定例会に提案させていただいております。

4.障害者の意思疎通について

次に、「障害者の意思疎通」について申し上げます。

私は、これまで一貫して「共生社会の実現」を基本に据えて、区政を運営しております。本年4月には「障害者差別解消法」が施行されました。この法律は、障害の有無によって分け隔てられることがないよう、障害を理由とする「不当な差別的取扱い」を禁止し、障害者が求めたことに対して合理的な配慮、すなわち、その負担が過重にならない範囲で対応することを求めております。本区では、区職員が適切に対応するための「対応要領」等を定め、例えば窓口に「筆談器」を配備するなどの取り組みを推進しておりますが、個別の対応を行うためには意思の疎通は欠かせません。このため、障害者が手話をはじめとする様々な意思疎通の手段を利用することができる環境を整えていく取り組みを、より一層推進する必要があります。そして、先進的企業や大学等が集積し、多くの在勤・在学者を有する本区から、意思疎通の重要性を発信することは、共生社会の実現を全国的に推進することにもつながると思います。

さらに、意思疎通の重要性が地域に定着し、広がることは、「成熟都市東京」で迎えるオリンピック・パラリンピックの「レガシー創出」にもなると考えております。

このような理念を行政のみならず、本区を構成する多くの方々や団体・事業者に共有していただき、それを実践していくことを目指して、「障害者の意思疎通に関する条例」を本定例会に提案させていただいております。

5.二番町国有地を活用した介護施設整備について

次に、「二番町国有地を活用した介護施設整備」について申し上げます。

本区の基本計画である「ちよだみらいプロジェクト」では、10年後の施設需要を見据えて、特別養護老人ホーム138床、認知症グループホーム72床等を増設する施設整備計画を盛り込んでおります。この計画の具体化の第一段として、「二番町の国有地」を活用して介護施設を整備いたします。

整備にあたりましては、区が事業者を募集し、その事業者と国との間で土地の「定期借地権契約」を結び、整備を行う「民設民営方式」となっております。

また、事業者が「定期借地権契約」を結ぶにあたっては、国の賃借料の減額制度を活用するとともに、土地、建物の整備に関する補助制度を最大限活用することで、整備に要する区と事業者の負担軽減を図っております。

この施設が完成いたしますと、特別養護老人ホームでは100床、認知症グループホームでは18床増えることとなり、この結果、区内の特別養護老人ホームは合計で265床、認知症グループホームは54床となります。このように、今後も、「高齢者総合サポートセンター」を中心とした在宅ケアの強化・充実と施設整備の両面から、より一層高齢者やそのご家族の安心感の向上を図ってまいります。

6.議案

最後に、今回提案いたしました諸議案等についてでございます。

まず、予算関係でありますが、平成28年度千代田区一般会計補正予算第2号の1件であります。

次に、決算案件として、平成27年度各会計歳入歳出決算の認定がございます。

次に、条例関係でありますが、新しく条例を制定するもの、1件、条例の一部を改正するもの、1件であります。

次に、契約関係でありますが、工事請負契約に関するもの、1件、購入契約に関するもの、1件であります。

このほか、特別区道の路線の廃止について、1件、指定管理者の指定について、3件、また、報告関係として、平成27年度財政健全化判断比率について、1件で、今回の付議案件は、合わせて11件であります。

何とぞ、慎重なご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、平成28年第三回区議会定例会の開会の挨拶といたします。

ありがとうございました。

平成28年9月21日 千代田区長 石川 雅己

本文は口述筆記ではありませんので、表現その他が実際の発言とは若干異なることがあります。

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