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ホーム > 区政 > ようこそ区長室へ > 区議会招集挨拶 > 平成29年第1回千代田区議会定例会 招集挨拶

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更新日:2017年2月28日

平成29年第1回千代田区議会定例会 招集挨拶

平成29年第一回区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営における所信を申し上げます。

はじめに

区政運営五期目にあたり

私は、さきに行われた区長選挙において、多くの区民の皆様からご信託をいただき、引き続き区政運営を担わせていただくことになりました。

日本の中心、東京の顔である千代田区の区長としての責任の重さに身の引き締まる思いであります。
今回の選挙ではこれまでの実績を評価いただきましたが、区政運営のスタートにあたり、改めて初心にかえり、謙虚さを忘れず、この千代田区に住み、働き、学び、集うすべての皆様が安全で安心して過ごし、また、誇りの持てる地域になるように、力を尽くしてまいります。
これまでを振り返れば、区政運営にあたり常に「区政はサービス業である」との考え方のもと、区民の皆様に寄り添い、区民の目線で施策を考え、その実現に向けて様々な種を蒔き、育ててまいりました。それらの種の多くが今、芽を出し、樹木となり徐々に大きく育ってきていると感じております。
このように、多くの施策や事業が成果を挙げてこられたことは、区議会の皆様からのご指摘や議論の積み重ねがあってこそ実現できたものと、この場をお借りし御礼申し上げます。

また、私を支えてくれた職員が区民の皆様と向き合い、誠実に職務を遂行したこととも併せ、感謝の気持ちで一杯でございます。

これからは、この樹木が、いかなる雨風にも耐え、この「千代田区」という大地にしっかりと太い根を張り、さらに大きくたくましい幹を広げ、様々な実や花を育てていくように、職員と一丸となって力を注いで参ります。
そのために、区議会の皆様とは、「成熟した関係」を構築してまいりたい。即ち、お互いの意見を率直に述べ合い、異なる価値観や意見にも耳を傾け、認め合い、議論を重ね共通項を見い出す努力をしていくことが何にもまして必須だと考えております。

ぜひとも、このような考え方をご理解いただき、より良い千代田区の実現に向けて、ご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

区政運営における基本的なスタンス

それでは、改めて、私の区政運営における基本的なスタンスを申し上げます。

一つは、「未来思考の考え方」であります。

人は誰でも「今日より明日、明日より明後日をより良く生きていきたい」と願い、日々過ごしているのではないでしょうか。
憲政の父である尾崎行雄氏は「人生の本舞台は将来にあり」という言葉を残してございます。
これは、昨日までは人生の序幕に過ぎず、今日以降がその本舞台であり、過去は全て人生の予備軍である。現在とそれ以降が本領を発揮する場だと信じて生きる、という人生観であります。
「現在なしていることは、すべて将来のことである」との意味を持つこの言葉と共に、私の心情である「努力は未来を希望に変える」という言葉と併せ、心に深く刻み、区政を進めてまいります。

二つめは、「多様性」を重視することであります。

「多様性」とは、「人々が違いを認め合い共に生きていくこと」です。
そして、「多様性」を重んじる地域社会は、より豊かで多くの方に安らぎをもたらします。成熟都市で開催される「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」を契機に、区の施策展開とともに、そのレガシーを創り上げるうえで、多様性の考え方は重要な視点であると認識しております。
このことは、多くの方々が訪れることを前提に、誰もが快適に過ごせる環境を創りだすこと。また、障害のあるなしに関わらず、お互いが理解し暮らすことのできる社会を実現するためにも不可欠な要素であります。その実現は、地域そのものがお互いの考え方や価値観を認め合う共生社会を創り上げ、そこに住み、働き、学ぶ方々のみならず、千代田区を訪れる方々すべての命をも尊重することにつながるものと確信しております。

1. 平成29年度予算案について

それでは、「平成29年度予算案」について申し上げます。

我が国の経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、緩やかな回復に向かうことが期待されるものの世界経済が大きく変動する中で、景気が下押しされる懸念がございます。
こうした中、我が国の借金は1千66兆円にも膨らみ、赤ちゃんからお年寄りまで国民一人あたりでは840万円にもなっており、平成29年度予算案では国の税収58兆円の見込みに対して、34兆円の国債を新たに発行するなど、借金は膨らみ続け収支のアンバランスが著しいものとなっています。
その結果、将来世代への負担が大きくなり、この状況が続き国の財政状況がこれ以上悪化することによる国民生活への影響を与えることが懸念されます。

一方、千代田区では、18年連続で新規の区債発行を行なっておらず、借金は年々減少して、残高は約12億円、区民一人あたりは2万円程度であり、極めて健全な財政状況にあります。
これは、「借金をしない」、いわゆる後年度に負担を残さないことに心掛けた財政運営を行い、併せて質の高い区民サービスを持続的、安定的に提供するため、不断の内部努力に取り組み、生み出した財源を効果的に配分してきた結果であると考えております。
そのうえで、区民ニーズを的確に把握し、次世代育成や高齢者施策をはじめ区民生活を支えるための効果的な施策を展開してきたことにより、「住みやすい、住みたい自治体」と評価され、都心回帰の流れと相まって、本区の人口は着実に増加しております。
区民に寄り添い、ニーズを把握し、強固な財政基盤を確保して区民生活を支えるための区民サービスを充実するという基本的な姿勢をこれからも堅持してまいりたいと考えております。
また、区政運営の透明性確保や説明責任を果たすことの重要性を改めて確認いたしております。

平成29年度の予算編成にあたっては、昨年の予算審議及び決算審議において、議会からいただきました様々なご意見を十分に踏まえ、また、各種団体のご要望を含め区民ニーズの把握に努め、執行機関内部で十分に議論してまいりました。

豊かな地域社会の実現をめざし、地域の特性や実情を踏まえた積極的な施策展開を図ること、また、すべての事業を多面的に検証し、徹底した事業の見直しと再構築を行い、質の高い、効果的・効率的な区政運営の実現に向けて取り組むことを基本方針として、昨年度に引き続き「次世代育成に関する取組み」、「保健福祉に関する取組み」、「危機管理に関する取組み」、そして「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催を契機とした取組み」という四つの項目を重点項目として定め、効果的な事業展開を図るための予算といたしました。
この結果、一般会計及び特別会計を含めた予算規模は669億円弱で、前年度に比べ約11億6千万円、率にして1.7%の減となっております。

それでは、これらの具体策について申し上げます。

次世代育成に関する取組みについて

まず、重点項目の一つ目、「次世代育成に関する取組み」でございます。

子どもは、我々の未来を担う宝物であり、次世代育成支援を区政の最重要課題の一つとして取り組んでいるところであります。

保育園の待機児童ゼロ対策について

具体的な取組みとして、はじめに、「保育園の待機児童ゼロ」の継続であります。

子育て世代の転入等により保育需要が高い伸びを示す中で、民間賃貸物件を活用した保育所誘致に取り組み、23区で唯一、厚生労働省基準の「待機児童ゼロ」を継続してまいりました。
平成29年度についても、認可保育所等の誘致に鋭意取り組み、277名もの定数増を実現した結果、厚生労働省基準の待機児童は「ゼロ」となる見込みでございます。
併せて、特定園留保者は約3割減少、そのうち兄弟姉妹別園を理由とする特定園留保者も11人から3人へと大幅な改善を図りました。

しかし、昨今の保育需要の高まりや、本区の不動産価格が高額であることも相まって、保育事業者の参入意欲が減退し、保育事業者の確保に苦慮する面があることから、区として初めて、「区有地活用型の保育所整備」に取り組むこととしました。
平成29年度は、旧和泉橋出張所跡地と地蔵橋西児童遊園を活用し、優良な保育事業者の確保をすることで、平成30年度以降の保育供給量の拡大に取り組んでまいります。

また、保育士不足の状況を踏まえ、区独自の保育士給与の引き上げや、宿舎借り上げ事業などの保育士の処遇改善・確保に関する支援を強化し、あわせて保育の質の向上を図ってまいります。

今後とも、厚生労働省基準の待機児童にカウントされない、特定の保育園を希望される方のうち、兄弟姉妹が別々の保育園にならないよう、また、育児休業明けの保育ニーズの対応を重点課題として取り組んでまいります。

学童クラブの待機児童ゼロ対策について

次に、「学童クラブの待機児童ゼロ」の継続でございます。

保育園卒園後の保護者の不安の一つが「学童クラブ」へ入所できるかどうかであります。
学童クラブへの入所希望も増加しておりますが、「学童クラブの待機児童ゼロ」を継続しております。
今後、学齢人口がさらに増加することから、平成29年度は、学童クラブの運用改善等を行い、定員を58名増やすことで、「学童クラブの待機児童ゼロ」を継続いたします。

今後の次世代育成施策の基本的な方向性について

次に、「今後の次世代育成施策の基本的な方向性」についてであります。

区では、平成19年度に子どもの施策を「こども・教育部」に一元化し、0歳から18歳まで、一貫した支援を行える体制を整えてまいりました。その後、平成27年度に現在の「子ども部」と名称変更し、一元化後10年が経過しました。
この10年、子育て世代の転入の増加等により子どもの人口は急激に増加し、核家族化の進行とも相まって、子育ての相談をする人が身近にいないことで悩み、戸惑い、迷う子育て世代の方々が増えています。また、妊娠中や、出産直後からの支援を必要とする家庭も増加しております。
まさに、妊娠・出産期から子育て期に至るまでの切れ目のない支援体制の構築が求められているところでございます。

本区では、これまでも、個別支援の必要な家庭に対しては、「子ども部」と「保健福祉部」各課が連携して取り組んでいるところではありますが、「妊娠・出産期から子育て期に至るまでの切れ目のない支援」をこれまで以上に充実させるため、次年度から妊娠早期に全ての妊婦の状況を把握し、必要な方に子育て版のケア・プランを作成し包括的な支援を行うなど、母子保健法に新たに位置づけられた「子育て世代包括支援センター」の機能を両部連携型で開始します。
また、昨年5月の児童福祉法の改正により、特別区も「児童相談所」が設置できることとなりました。これを受け、23区中、本区を含めた22区が児童相談所の早期設置に向け、検討に着手したところであります。
区民に最も身近な基礎的自治体である区が、児童相談所を設置することにより、これまでの一般的な子育ての悩みや困りごと等に関する相談・支援から、児童虐待等の子どもの生命や身体に危害が及ぶリスクが高く、緊急性も高い事案に至るまでの一貫した子育て支援体制の構築が可能となり、本区の包括的な子育て支援体制を検討する上でも、児童相談所の機能は、極めて重要な要素であると考えております。
さらに、今後の児童相談所設置の検討の中で、区の包括的な子育て支援機能と「児童相談所機能」を一元的に合わせ有することも検討し、いわば、子どもの総合的な支援拠点である、(仮称)「子ども総合サポートセンター」、略して「子サポ」の設置をめざしたいと考えております。
設置までには解決すべき課題が様々ありますが、平成29年度から、児童相談行政の核心ともいうべき専門人材の確保・育成に取り組んでまいります。

保健福祉に関する取組みについて

次に、重点項目の二つ目の「保健福祉に関する取組み」でございます。

高齢者施策について

はじめに、「高齢者施策」についてでございます。

区民の方を対象とした各種調査結果を見ますと、「高齢になって、介護が必要になっても、できるだけ自宅で過ごしたい」との回答が多数を占めております。
千代田区は、これまでも高齢者の皆さんが住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、在宅生活の支援充実に努めており、医療と介護の連携をはじめとする地域包括ケアシステムを構築し、それを充実させるため様々な取組みを進めております。
例えば、生活状況に応じた福祉や介護のサービスに関するきめ細かな相談を麹町と神田の「高齢者あんしんセンター」を中心に対応してまいりました。
さらに24時間365日連絡が可能で、医療を含めて緊急対応も行う「相談センター」を「かがやきプラザ」に開設したことで、在宅生活を支える態勢が一層充実されたところでございます。

また、在宅生活が困難な高齢者への施設整備も大きな課題であり、特に、「特別養護老人ホーム」や「認知症高齢者グループホーム」の増設は、早期に取り組むべき課題であります。
このため、区では、区有地や民有地を活用して事業者を誘致し、特別養護老人ホーム等の介護施設を整備することとしています。

一方、国は「介護離職ゼロ」に直結する緊急対策の一つとして、介護施設整備を促進するため国有地を積極的に活用する方針を示し、自治体が介護施設整備を進めることを求めています。
こうした背景の中、国との協議が整い、二番町の国有地を活用して「特別養護老人ホーム」、「ショートステイ」、「グループホーム」などの整備を進めていくこととなり、この度、施設を整備・運営する社会福祉法人を選定するに至りました。
平成29年度には、国と事業者との間で定期借地権による賃貸借契約を締結した上で、建設工事に着工する予定であり、区は、事業者に対して整備に向けた土地賃借料及び施設建設費を補助するなど、平成31年度・令和元年度の開設に向け着実に取り組んでまいります。

障害者施策について

次に、「障害者施策」についてでございます。

昨年4月に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行され、区でも10月に「千代田区障害者の意思疎通に関する条例」を制定しました。この条例は、「東京2020オリンピック・パラリンピック」を視野に、障害のある方もない方も分け隔てなく相互に理解し暮らすことのできる、即ち、すべての方々を包み込む地域社会を実現するため、多様な意思疎通の手段を確保することが最も重要であると考えて制定したものです。
平成29年度は条例の趣旨の普及を図るため、区が共催・後援する事業や区内事業者が開催する講演会等に手話通訳・要約筆記・支援者等の派遣費用の助成を行うほか、区総合窓口の手話通訳者と出張所等をタブレット端末でつなぐ遠隔手話通訳を開始し、円滑な意思疎通をより一層支援します。

また、区役所3階の「ジョブ・サポート・プラザちよだ」で、障害者に対するデイサービスである生活介護を開始するとともに、障害者福祉センター「えみふる」での同サービスの定員も拡充し、利用者の自立の促進、生活の改善、身体機能の維持向上を図り、障害のある方の社会参加をさらに促進します。
なお、両施設での生活介護サービスの拡充に必要な関係条例の改正について、本定例会においてご提案させていただいております。

危機管理に関する取組みについて

次に、重点項目三つ目の「危機管理に関する取組み」でございます。

安心できる安全な生活環境を確保することは日常的な危機管理であります。
例えば、繁華街における客引き行為等は、通行の妨げやまちのイメージの低下など、様々な悪影響を及ぼします。そこで、区は独自に「千代田区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例(客引き防止条例)」を制定し、安全で快適なまちの実現に取り組んでまいりました。
特に重点的に取り組む必要のある地域は「客引き行為等防止重点地区」に指定し、地域の推進団体の皆さんの活動を支援しております。
平成29年度はこうした地域の活動を一層支援するため、民間警備員による巡回パトロールの拡充を検討してまいります。また、客引き行為等の防止を啓発する街頭スピーカーを試験的に設置し、来街者へ注意喚起を図るなど、「安心して訪れることのできるまち」の実現に努めてまいります。

また、防災、減災への備えも重要であります。
震度7の地震を2度観測した「平成28年熊本地震」が発災してから10か月が経過しました。
被災地では、仮設住宅が整備されるなど、被災者の生活再建は進んでおりますが、大きな被害を受けた地域では、当時から時間が止まったままのように見えるところも少なくありません。被災地の方々が震災前の生活に戻るためには、まだまだ時間が必要であります。

この熊本地震では、国や自治体からの支援に対する被災自治体の応援受入体制や避難所の自主運営に関わる自助・共助のあり方、物資輸送に関することなど様々な課題が明らかになり、現在、解決のための検証が続けられています。
一方、本区の災害対策は、地域の特性を踏まえた「地域主体の避難所運営の支援」や「帰宅困難者対策」、「非常災害時における情報伝達手段の多様化」などを加え、「帰宅困難者対策」に精力的に取り組んでまいりました。
その結果、各民間事業者等のご理解とご協力によって、帰宅困難者の一時受入として約3万人の受入れが可能となっております。

さらに、帰宅困難者の混乱を避けるために「情報通信環境の整備」として、災害時退避場所に停電時でも使用できる「Wi-Fi(ワイファイ)の整備」や無料で優先的に通話できる「災害時特設公衆電話」の設置補助制度を進めております。
これらの取組みに加え、平成29年度は、熊本地震の教訓を踏まえ、被災自治体からの要請がなくとも、必要不可欠と見込まれる物資を緊急輸送する「プッシュ型支援」など、新たな支援スタイルにも柔軟に対応するため、他の自治体や民間事業者などからの人的・物的支援を円滑に受け入れられる「受援体制の構築」に向けた調査検討を行います。

また、これまでの実動訓練中心の避難所防災訓練を見直し、図上訓練形式など、「新たな訓練形式を導入」することにより、避難所運営協議会を中心とした住民主体による避難所の開設・運営能力のさらなる向上を図ってまいります。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催を契機とした取組みについて

次に、重点項目四つ目の「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催を契機とした取組み」でございます。

成熟都市で開催される「東京2020オリンピック・パラリンピック」では、その開催を契機に、区が持つ歴史・文化や都心の魅力を区民自らが再認識できるようにすることが重要であります。
そのために平成29年度にはいくつかの取り組みを進めてまいります。

北の丸公園周辺の環境整備について

まず、千代田区の大きな財産である「皇居周辺の環境整備」であります。
九段坂公園や代官町通り等、北の丸公園周辺の区の道路、公園等の整備構想については、昨年10月、区民、関係団体の代表の方々と、都市計画、景観、文化、観光等の有識者の皆さんで構成する「北の丸公園周辺地域検討会」を発足させ、これまで、3回の会議でご意見を賜り、先般「構想素案」がとりまとめられたところであります。
「素案」におきましては、安全・安心・快適を基本としながら、「共生」の理念に基づき、様々な方々が、この地域の豊かな歴史、文化、自然、環境を共有し、学び、伝えるということをコンセプトとする方向性が指摘をされております。

今後、区議会でのご論議やパブリックコメントによる区民のご意見も賜りながら、「東京2020オリンピック・パラリンピック」に向けた「風格あるまち千代田」のまちづくりに寄与する構想として取りまとめ、その実現に向け鋭意取り組んでまいります。

文化財サインの更新について

次に、徳川家康が江戸に幕府を開いて以来、400年以上に及ぶ歴史・文化の「見える化」であります。

江戸城跡をはじめ、江戸時代から愛されてきた橋や坂など区の歴史を今に伝える多くの「文化財」、更には、我が国の近世・近代史を今に伝える文化財も点在しており、これらの文化財は、本区の財産であります。
本区では、昭和59年に「文化財保護条例」を施行し、本格的に区独自の文化財江戸城跡や史跡江戸城外堀跡、常盤橋門跡といった国史跡の保護、歴史資料・民俗資料の収集、調査研究を行うとともに、文化財の活用と周知の一環として「文化財の標柱」と「説明板」を設置いたしました。

「東京2020オリンピック・パラリンピック」の開催に伴い、これまで以上に国内外から多くの方々が千代田区を訪れます。この機会を捉え、区内の文化財等に設置してあります「文化財の標柱」や「説明板170本」を平成29年度から計画的に更新してまいります。
整備にあたっては、昨年策定したサイン計画を踏まえ、デザインに配慮し、日本語と英語による表記をするとともに、関連する絵図や写真なども加えることによって、より分かりやすく親しみやすい内容とし、千代田区の魅力を発信してまいります。

道路整備のビジョンについて

次に、まちを構成する重要な都市基盤である「道路の整備」についてであります。

千代田区は、延長約130キロに及ぶ区道を維持・管理しておりますが、道路には、単なる交通のための役割にとどまらず、「誰にとっても居心地の良いまち」を実現するための重要な役割がございます。これまでも「居心地の良いまち」を実現するために、歩道の設置拡幅や段差解消、電線類地中化、自転車通行環境の向上などに取り組んできたところでございます。
しかしながら、昨年来、道路整備工事の実施にあたりまして、区議会をはじめ、区民、関係者の皆様から様々なご指摘、ご論議いただいております。
ご議論の中で、道路整備にかかる地域への説明の仕方や合意形成のプロセスが課題となったと認識をしております。私は、この課題の背景には、道路整備についての明確な「ビジョン」がなかったことがあるのではないかと認識をしているところでございます。

道路には、人や自転車、自動車が相互に円滑に通行でき、誰もが安全で安心に快適に利用できる「交通機能」が求められます。また、生活環境や防災、ライフラインの収容機能も重要であります。このほか、街区を構成する「市街地形成機能」といった基本的な機能がありますが、「居心地の良いまち」を実現し、急速な高齢化やグローバル化に対応するためは、ユニバーサルデザインの理念に基づく「人に優しい」道づくりが急務であります。
また、良好な緑と都市景観を創出し、まちに潤いを与える「環境にやさしい」道づくりも重要です。
さらに、人が集い交流する公共空間として、地域コミュニティの活性化の視点からの利活用の在り方についても検討を深めていく必要があります。

このように、道路に求められる機能は高度・多様化しておりますが、一方で、区道全般にわたる改修や機能更新は、莫大な経費を要するだけでなく、区民生活や都市活動に大きな影響を与える事業となります。そのため、路面下空洞化調査など、予防保全に取り組みながら、計画的に事業を推進するとともに、民間活力を活用した臨機の整備も進められるよう、まちの機能更新との連携も念頭におきながら、「安全で災害に強い」道づくりを推進する必要があります。

こうした基本的な考え方に基づき、中長期的な観点から道路の将来像と整備のあり方を提示し、広く共有するために、「千代田区道路整備方針」を策定します。
今後は、「千代田区道路整備方針」の中で示すビジョンに基づき、地域への十分な説明と丁寧な合意形成を心がけ、「人と環境に優しく災害に強い」道づくりを着実にすすめてまいります。

2. 議案

最後に、今回提案いたしました諸議案等についてでございます。

まず、予算関係でありますが、平成28年度千代田区一般会計補正予算第3号の1件、平成29年度各会計予算が4件で、計5件であります。

次に、条例関係でありますが、条例の一部を改正するもの、計12件であります。

また、報告関係として、専決処分により訴(うったえ)の提起をした件について、1件、(仮称)区営東松下町住宅新築工事に関する請負契約の一部を専決処分により変更した件について、3件の計4件で、今回の付議案件は、合わせて21件であります。

何とぞ、慎重なご審議の上、原案どおりご議決賜りますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、平成29年第一回区議会定例会の開会の挨拶といたします。
ありがとうございました。

平成29年2月28日 千代田区長 石川 雅己

本文は口述筆記ではありませんので、表現その他が実際の発言とは若干異なることがあります。

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