更新日:2023年11月15日
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乳幼児の感染性胃腸炎にはさまざまな原因がありますが、ロタウイルスは、主な原因ウイルスの一つで、冬から春先にかけて流行します。ロタウイルスによる胃腸炎は嘔吐・発熱・下痢が主な症状で、多くの場合は特別な治療をしなくても回復しますが、症状が重く脱水が激しい場合は入院が必要になり、まれに脳炎・脳症などを合併して重症化することもあります。感染力が強く、5歳までにはほとんどの子どもが感染するといわれています。
ロタウイルスワクチンは現在以下の2種類が国内で認可されており、種類によって接種回数等が異なります。どちらか一方のみを選択して規定の回数の接種を完了していただく必要がありますので、ご注意ください。なお、どちらのワクチンも、1回目の接種は出生14週6日までに行うことが推奨されています。
どちらのワクチンで接種するかは、事前に医療機関に相談、確認をしてください。
(注意) 1回目の接種は出生14週6日までに接種することが推奨されています。
27日以上の間隔で2回接種
(注意) 1回目の接種は出生14週6日までに接種することが推奨されています。
27日以上の間隔で3回接種
出生○週0日というのは、誕生日から○週後の同じ曜日を指します。
【ロタリックスの例】
令和5年4月1日土曜日生まれの方は、出生6週後の土曜日の5月13日から接種が可能となり、出生24週後の土曜日の9月16日までが対象年齢となります。また、1回目の接種は出生14週と6日後の土曜日である、7月14日までに行うことが推奨されています。
結核菌の感染で起こります。現在結核患者数はかなり減少しましたが、まだ、多くの患者が発生しているため、大人から子どもへ感染することも少なくありません。また、結核に対する免疫はお母さんからもらうことができないので、生まれたばかりの赤ちゃんもかかる心配があります。乳幼児は結核に対する免疫が弱いので、全身性の結核症にかかったり、結核性髄膜炎になったりすることもあり、重い後遺症を残す可能性があります。
生後5か月~8か月に至るまで(1回)
子どもに髄膜炎などを引き起こす細菌です。ヒブ髄膜炎の発症者数は年間約400人で、約11%が予後不良と推定されています。主な患者は生後4か月から1歳までの子どもで、髄膜炎にかかると約5%が亡くなり、約25%にてんかん、難聴、発育障害などの後遺症が残ります。
ヒブワクチンは、1回目の接種を開始した年齢により、接種回数が異なります。
1回目の接種開始年齢 |
回数 |
間隔 |
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生後2~7か月の誕生日の前日まで |
初回:3回 追加:1回 |
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生後7か月~1歳の誕生日の前日まで |
初回:2回 追加:1回 |
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1~5歳の誕生日の前日まで |
1回 |
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初回接種:生後2~6か月の間に開始
肺炎球菌は子どもの多くが鼻の奥に持っている菌ですが、ときに細菌性髄膜炎や菌血症、肺炎などの重篤な病気を引き起こします。肺炎球菌感染症にかかりやすいのは生後3か月から5歳までの子どもで、年間約150人が発症していると推定されています。死亡率や後遺症例はヒブ髄膜炎より高く、約21%が予後不良とされています。
小児用肺炎球菌ワクチンは、1回目の接種を開始した年齢により、接種回数が異なります。
1回目の接種開始年齢 |
回数 |
間隔 |
---|---|---|
生後2~7か月の誕生日の前日まで |
初回:3回 追加:1回 |
|
生後7か月~1歳の誕生日の前日まで |
初回:2回 追加:1回 |
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1~2歳の誕生日の前日まで |
2回 |
60日以上 |
2~5歳の誕生日の前日まで |
1回 |
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主に患者や保菌者からのジフテリア菌の飛沫感染で起こります。症状は、高熱、のどの痛み、犬吠え様のせき、嘔吐(おうと)などの他、偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することがあります。発病2~3週間後には菌の毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがあり、注意が必要です。
百日せき菌の飛沫感染で起こります。最近、長引くせきを特徴とする思春期、成人の百日せきがみられ、乳幼児への感染源となり重症化する例があります。普通のかぜのような症状ではじまり、発熱はありませんが、次第に連続的に咳きこむようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ますが、乳幼児はせきで呼吸ができず、唇が青くなったり、けいれんが起きたりすることがあります。肺炎や脳症などの重い合併症を起こし、乳児では死亡することもあります。
破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にいる菌が、傷口からヒトの体内に入ることによって感染します。原因の半数は本人や周りの人では気づかない程度の軽い刺し傷です。日本中どこでも土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。菌が体の中で増えると、口が開かなくなったり、けいれんを起こしたり、死亡することもあります。
ヒトからヒトへ感染します。感染しても、ほとんどの場合は症状は出ずに一生抵抗力を得ることができますが、1,000人から2,000人に1人の割合でウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染が広がり手足の麻痺を起こします。一部の人にはその麻痺が永久に残ります。麻痺症状が進行し、呼吸困難により死亡することもあります。
11歳~12歳(1回)
主に患者や保菌者からのジフテリア菌の飛沫感染で起こります。症状は、高熱、のどの痛み、犬吠え様のせき、嘔吐(おうと)などの他、偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することがあります。発病2~3週間後には菌の毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがあり、注意が必要です。
破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にいる菌が、傷口からヒトの体内に入ることによって感染します。原因の半数は本人や周りの人では気づかない程度の軽い刺し傷です。日本中どこでも土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。菌が体の中で増えると、口が開かなくなったり、けいれんを起こしたり、死亡することもあります。
ヒトの肝臓に慢性持続性感染症を起こし、その内10~15%が感染から年月を経て慢性肝炎、肝細胞癌、肝硬変を発病することが知られています。感染は主にB型肝炎ウイルスを含む血液あるいは血液成分との直接の接触によって生じます。
生後2か月~9か月に至るまでに3回接種
千代田区では、定期予防接種の対象年齢から外れてしまった方で、2回の接種がお済みでない場合に、接種費用の助成を行っています。詳しくは、MR(麻しん風しん混合)ワクチン任意予防接種費用助成のページをご覧ください。
麻しんに感染した人の「せき」や「くしゃみ」などでウイルスが飛び散り、それを吸い込むことにより感染する病気です。麻しんウイルスは感染力が非常に強いため、同じ部屋にいるだけで感染します。マスクで感染を防ぐことはできません。麻しんにかかると肺炎や脳炎を引き起こし、重症になることがあります。日本でも1,000人に1人程度の割合で命を落としたり、脳炎による重い後遺症が残ったりすることがあります。
風しんに感染した人の「せき」や「くしゃみ」などでウイルスが飛び散り、それを吸い込むことにより感染する病気です。感染力は麻しんウイルスよりも弱く、症状がはっきりしない場合があります。しかし、大人がかかると重症になることが多く、とくに妊娠初期の女性が風しんにかかると、赤ちゃんが先天性風しん症候群という病気を持って生まれてくる可能性があります。そのため、子どものうちに免疫をつけておく必要があります。
小児が水痘(水ぼうそう)にり患すると、まれに熱性痙攣、肺炎、気管支炎等が起こることがあります。水痘(水ぼうそう)ワクチン1回の接種によって重症の水痘(水ぼうそう)をほぼ予防でき、2回の接種によって軽症の水痘(水ぼうそう)も含めて、その発病を予防できると考えられています。
日本脳炎ウイルスの感染で起こります。ヒトからヒトへの直接の感染はなく、ウイルスを持つブタなど動物を刺した蚊が、ヒトを刺すことによって感染します。
日本では、患者数は年間数名ですが、東南アジアや東アジアでは広く患者の発生が見られます。日本脳炎は、感染しても症状が出ない場合はほとんどですが、100人から1,000人に1人程度の割合で脳炎を発症すると言われています。
症状を起こす場合には、7~10日間の潜伏期の後に高熱、頭痛、おう吐、意識障害などの急性脳炎となります。脳炎を起こした場合の死亡率は20%~40%ですが、高い確率で後遺障害が残ります。
標準的な接種スケジュール |
標準的な接種間隔 |
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1期初回(2回) |
3歳 |
6日以上 |
1期追加(1回) |
4歳 |
初回終了後、おおむね1年後 (6か月以上あければ接種可能) |
2期(1回) |
9歳 |
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特例対象者(平成15年4月2日~平成19年4月1日生まれ/平成19年4月2日~平成21年10月1日生まれ)の方は、このスケジュールの対象外です。詳しくは、「特例対象者」のページをご覧ください。
お問い合わせ
千代田保健所健康推進課保健予防係(予防接種担当)
〒102-0074 東京都千代田区九段南1-6-17 千代田会館8階
電話番号:03-5211-8172
ファクス:03-5211-8193
メールアドレス:kenkousuishin@city.chiyoda.lg.jp
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