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更新日:2024年11月13日

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令和6年第4回区議会定例会区長招集挨拶

令和6年第4回区議会定例会の開会に当たり、一言ご挨拶を申し上げます。

1 文化とスポーツに関する取組みについて

はじめに、本区最大のスポーツイベントであり、本区の地域コミュニティの象徴ともいうべき区民体育大会についてです。

去る10月6日、日曜日、第62回千代田区民体育大会が大勢の区民の皆様のご参加の下、盛大に開催されました。今年は前日の土曜日にかなりの雨が降りましたが、会場である外濠公園総合グラウンドが人工芝化されていたこともあり、当日はグラウンドが泥濘む(ぬかるむ)ことなく、また、最後まで雨に降られることなく無事、開催することができました。当日ご参加いただきました区民の皆様はもとより、開催に当たりご尽力いただきました実施委員会の皆様、各連合町会の皆様、そして区議会の皆様に、この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。

今後も、区議会や実施委員会の皆様をはじめ、広く区民の皆様からご意見、ご要望を頂き、60年以上続く区民体育大会の伝統を守りつつも、千代田区に新たに越して来た方も、千代田区で生まれ育った方も多くの区民の方々が楽しみ、親睦を深めることができるように取り組んでまいります。

次に、日比谷図書文化館で開催中の特別展、「夢二式モデルルームへようこそ!」について申し上げます。

本区は、江戸由来の文化と明治大正から現代に至る文化が融合し、伝統的な祭礼文化や神保町の活字・出版文化、秋葉原のサブカルチャーなど、様々な文化資源に恵まれています。

日比谷図書文化館では、毎年様々に魅力ある企画展を開催し、区の歴史・文化・芸術の振興に寄与しております。

令和6年度は、大正時代を代表する画家である竹久夢二の生誕140年、没後90年にあたります。全国各地で夢二をテーマに展覧会が開催されていますが、一部区の指定文化財にもなっている貴重な夢二コレクションを所蔵する本区でも展覧会を11月2日から開催し好評をいただいております。

夢二の展覧会はこれまでも2回、区で実施しておりますが、今回は石川県にある全国でも有数の夢二コレクションを所蔵する金沢湯涌夢二館の全面協力の下、普段は金沢でしか見ることのできない貴重な資料を含めご覧いただくことができます。

今後も、こうした取組みを通して、本区の文化・芸術の振興を図ってまいります。

2 環境とまちづくりに関する取組みについて

次に資源循環の取組みについて申し上げます。

年を追うごとに気候危機の影響が深刻さを増している中で、都心千代田のまちを持続可能なものとするためには、資源循環の取組みを加速させていかなければなりません。

本区においては、民間事業者から排出される事業系ごみが約9割を占めていることから、排出量の多い事業系の紙ごみや食品ごみ等の削減に向けた新たな取り組みを進めていく必要があります。

また、廃棄時の分別までを意識した製品開発も重要です。製品のライフサイクルの製造段階、いわゆる上流でリサイクルや分別しやすい製品開発がなされるよう、今後、東京都とも緊密に連携しつつ、メーカーに対策を促してまいります。

さらに、区民からのごみ削減のアイディア募集や、事業者とのごみ削減の情報交換の場を設定するなど、区民、事業者と連携・協同し、無駄や浪費をなくして、ごみを極力出さない、焼却量や最終処分量を限りなくゼロに近づける、「ゼロ・ウェイスト社会」の実現に向けて取り組んでいきたいと考えております。

また、ごみ出しのルールが徹底されていないことにより、一部地域ではネズミの発生が衛生的にも問題になっていることから、ごみ出しルールの徹底に向けて、今後は条例改正による対応も含めて検討する必要があると考えています。

また、千代田のまちを持続可能なものとするための取組みとしては、適切なサイクルでの建替えの促進や既存ストックの価値を維持・向上させるための対策が必要です。

特に、住宅ストックの約9割を占めるマンション対策は重要です。資金面やノウハウ面に加えて、区分所有者間の合意形成の難しさ等もあり、老朽マンションも増加しています。そのまま放置すれば、外壁が剥がれ落ち、ひいては倒壊の危険などにより周辺環境に影響を与える恐れも懸念されています。そこで、旧耐震基準のマンションの耐震化や老朽マンションの再生に向けて、支援の仕組みを検討してまいります。

次に、まちづくりの取組みについて申し上げます。

本区は、現在、皇居となっている江戸城を中心に発展したまちをルーツとして、江戸の町割りや緑と水辺の骨格を基盤としつつ、明治期以降に進んだ首都機能の整備により、江戸の文化と高度な都市機能や先進的な社会基盤を備えた風格ある街並みが融合し、まち、人、モノ、コトの多様性に富んでいます。

令和3年に改定した都市計画マスタープランでは、これらの多様な資源を結集して、都心生活の質(QOL)が豊かになる未来を創造し、将来像を「つながる都心」としました。

その「つながる都心」の取り組みの一つとして、人々の交流と賑わいを創出する「ウォーカブルなまちづくり」の活動を推進し、取組み当初からの考えである、道路や公園、河川などの屋外空間の大切さ、そして、人と出会い、喜びや感動を共有するリアルな交流の大切さの2つの価値を大事にして、都心千代田ならではの居心地の良い空間を形成すべく、まちづくりの取組みを進めていきます。

また、都市における緑や水辺などの自然は、生活に潤いを与え、生物多様性や良好な景観形成、防災性の向上など都市の環境を保全する役割を担っています。

本区には皇居を中心とした生態系ネットワークが存在し、東京23区の緑の大骨格を形成しています。大手町の森や駿河台緑地などに加え、外濠・内濠のほか神田川や日本橋川などの水辺空間もありますが、その利活用は十分とは言えません。

まずはより一層、区有施設の緑化を進め、民間ビルにも広げていくほか、区民や地域とともに進めるアダプト制度を活用して、区内の多くの道路で緑を増やすなど、区内の緑化に努めてまいります。

加えて、外濠見学会や民間の取組みと連携する等身近な自然体験の機会を増やすなどの取り組みを実施し、「緑と水辺がつなぐ良質な空間」の創出につなげてまいります。

次に、公園・児童遊園等の今後の方向性について申し上げます。

公園・児童遊園等は、都市の緑化に不可欠な空間であると同時に、地域のコミュニティや子育てのための大切な空間でもあります。

今夏、区の公園・児童遊園等では、安全に十分注意しながら、使用時間と区域を限定したボール遊びの緩和や花火利用の拡大、酷暑対策のための日除けの設置など、新たな運用に取り組んできました。利用者にも一定のルールを守っていただきながら、特定のニーズに応えることも、公園の満足度向上につながります。こうした柔軟な活用方法などの取組みを今後改定する「千代田区公園づくり基本方針」に反映し、楽しく魅力的な公園づくりを目指していまいります。

加えて、飼い犬登録数の増加やペットの家族化が進展する中で、区施設を活用したドッグラン整備を進めてまいります。今後も公園・児童遊園等では区民と協同しながら、公園づくりを行ってまいります。

3 DXに関する取組みについて

次に、DXの取組みについて申し上げます。

区では、令和4年4月に現在のDX戦略を策定し、行政サービスの受益者となる一人ひとりの対象者を意識して、それぞれの方が抱える悩みや不安の解決となるよう、CRMによる区独自のポータルサイトを開設しました。これは、区民一人ひとりを個と捉えたカスタマー・リレーションシップ・マネジメントによるプッシュ型のサービス提供を目指すものです。現在は、利用できる手続きの拡大を図っています。また、デジタルが苦手な方々も、等しくデジタルの恩恵を受けられるよう、スマホ教室などの支援も精力的に進めています。

DX戦略につきましては、現在、計画期間の満了に伴う改定作業を進めているところです。改定にあたっては、(1)CRMによる区民一人ひとりにあったサービスをプッシュ型でお届けすること、(2)地域で活動する様々な主体が、価値観や意見、データ、モノ、事例など様々な有形・無形の資産を共有することで、地域が「つながり」、地域が一体となり共に課題解決に取り組んでいくこと、(3)デジタル社会が進む中においても「温もり」や人間味を感じられることなどを基本的な考え方として、令和6年度中にまとめてまいります。

4 議案

最後に、今回提案いたしました諸議案について申し上げます。

まず、契約案件といたしまして、

  • (仮称)四番町公共施設新築工事請負契約の一部変更について
  • (仮称)四番町公共施設新築電気設備工事請負契約の一部変更について
  • (仮称)四番町公共施設新築空調設備工事請負契約の一部変更について
  • (仮称)四番町公共施設新築給排水衛生設備工事請負契約の一部変更について
  • 二七通り東地区歩道拡幅工事請負契約の一部変更について

の5件であります。

次に、区道廃止の案件といたしまして

  • 特別区道の路線の廃止について

の1件であります。

なお、会期中に、条例案件といたしまして、職員給与関連条例の各一部改正条例を追加してご送付する予定でございます。

何とぞ諸議案につきましては、慎重なご審議の上、原案どおりご議決を賜りますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、令和6年第4回区議会定例会開会のごあいさつといたします。

令和6年11月13日 千代田区長 樋口 高顕

(注意) 本文は、口述筆記ではありませんので、表現その他若干の変更があることがあります。

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政策経営部総務課総務係

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