トップページ > まちづくり・環境 > 環境 > 地球温暖化対策 > 次世代型ソーラーセル(ペロブスカイト太陽電池)を用いた建材一体型太陽光発電の実証実験を行いました

更新日:2025年9月10日

ここから本文です。

次世代型ソーラーセル(ペロブスカイト太陽電池)を用いた建材一体型太陽光発電の実証実験を行いました

千代田区、YKK AP株式会社(社長:魚津 彰)およびAkiba.TV株式会社(代表:吉岡 有一郎)にて令和6年7月9日付で締結した「建材一体型太陽光発電による再生可能エネルギー性能の実証実験に係る連携に関する協定書」に基づき、秋葉原駅前広場に実証実験ハウス「Akiba ZERO BOX(アキバ・ゼロ・ボックス)」を設置し、次世代型ソーラーセル(ペロブスカイト太陽電池)を用いた建材一体型太陽光発電の実証実験を令和6年7月25日から10月20日まで行いました。

実証実験の概要

「2050ゼロカーボンちよだ」の実現に向け、建材一体型太陽光発電による「発電する内窓」の実証実験を千代田区で実施しました。この取り組みは、汎用性が高く、既存のビルに活用できるため、さまざまな分野にわたる脱炭素化への貢献が期待されます。加えて、この実証実験を通じて得られる知見をもって区有施設への導入の可能性を検討していきます。

(Akiba ZERO BOXの紹介動画です。)

実施期間

実施期間:令和6年7月25日(木曜日)~10月20日(日曜日)

運営時間:午前11時~午後4時

休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)

場所

秋葉原駅前広場(外神田一丁目18番)

実証実験ハウス「Akiba ZERO BOX」の仕様

トレーラーハウスを既存建築物に見立てて、内窓および屋根に太陽電池を実装し、ハウスの維持・運営に必要な電力を自給します。

  • サイズ:長さ 721cm×幅 249cm×高さ 372cm
  • 太陽電池:
    • 内窓 発電ガラス 1,200mm×2,400mm 6枚
    • 屋根 太陽光パネル 990mm×1,650mm 6枚
  • 期待する発電電力:1.2キロワット
  • 運営内容:観光および環境の情報発信など(オペレーター1名常駐)

Akiba ZERO BOXの外観

写真:Akiba ZERO BOXの外観

モニターでは区の環境情報等の発信も行っています。

開所式の様子

令和6年7月25日(木曜日)、晴天のもと秋葉原駅前広場で開所式を行いました。

写真:開所式の様子

左からYKK AP副社長:水上 修一、千代田区ゼロカーボン推進技監:川又 孝太郎、Akiba.TV代表取締役:吉岡 有一郎

実証実験の結果

1. 建材一体型太陽光発電実証実験ハウス「Akiba ZERO BOX」の概要

ペロブスカイト太陽電池を装備した内窓を既存建築物と見立てたトレーラーハウスに備え、発電効果や実用性等の検証を行いました。また、トレーラーハウスの維持に必要な電力は搭載した太陽光発電を利用し、インフォメーションセンターを運営しました。

  • (1)稼働日 75日(月曜日を除く毎日営業)
  • (2)トレーラーハウス電気設備
    太陽光発電量のモニター2台、エアコン1台、PC1台、扇風機1台、LED照明

画像:建材一体型太陽光発電実証実験ハウス「Akiba ZERO BOX」のイメージ 屋根は太陽光発電パネル ビルの屋上設置をイメージ、窓は建材一体型太陽光発電(内窓) ビルCW(窓)の内側設置をイメージ、表示は発電量モニターと秋葉原インフォメーションモニター

2. 発電量

(1)太陽電池の発電量(1日あたりの平均)

期間

7月平均

8月平均

9月平均

10月平均

全期間平均

日射量

4.6キロワットアワー毎平方メートル

3.9キロワットアワー毎平方メートル

2.9キロワットアワー毎平方メートル

2.0キロワットアワー毎平方メートル

3.2キロワットアワー毎平方メートル

発電量

7.5キロワットアワー

6.8キロワットアワー

4.9キロワットアワー

3.8キロワットアワー

5.5キロワットアワー

  • 窓 発電ガラス(1200mm×2400mm)×6枚
  • 屋根 太陽光パネル(1650mm×990mm)×6枚

(2)期待値達成状況

目標値1.2キロワットを達成(最高値1.6キロワットを記録)

(注意) キロワットは瞬間の発電、1時間当たりの発電量はキロワットアワーで表現する。

(3)消費電力

平均消費電力量 約6.1キロワットアワー(消費電力計設置期間8月14日~9月27日)

平均電力自給率 約88%

(注意) オフグリッド環境で、電力不足の場合は安全対応としてポータブル電源からの給電を行いました。

3. 来場者

1803名(稼働日75日、一日平均24名)

画像:来場者数の円グラフ 内訳:一般895名 エネルギー電機関連235名 法人建設関連124名 行政等132名 不動産49名 印刷系12名 メディア7名 その他349名

新聞掲載・雑誌・WEB掲載179件およびTV・ラジオの取材4件などメディアにも取り上げられました。

4. 今後の展開について

今回の実証実験により、発電・施工性・メンテナンス・景観配慮の優位性が見られました。特に、天候が晴天から曇天・雨天に変化した際にペロブスカイトの発電は、屋根のシリコンより減少幅が低いことが確認されました。

協力事業者であるYKK AP株式会社からは、今後もハウス・実物件・寒冷地と蒸暑地域での実証実験を行いつつ2026年度の実用化に向けた計画を進めるとの報告を受けました。

区としても、実用化の見通しが得られた際には、区有施設への活用を検討していきます。

お問い合わせ

環境まちづくり部環境政策課企画調査係

〒102-8688 東京都千代田区九段南1-2-1

電話番号:03-5211-4255

ファクス:03-3264-8956

メールアドレス:kankyouseisaku@city.chiyoda.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?