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更新日:2014年11月11日
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江戸城に入った徳川家康は、城の守りを固めるために、城の西側に隣接するこの一帯に「大番組(おおばんぐみ)」と呼ばれる警備役の旗本(はたもと)たちを住まわせました。ここから、「番町(ばんちょう)」という地名が生まれました。
江戸時代、この界隈(かいわい)には武家屋敷が立ち並んでいましたが、明治時代になると伯爵(はくしゃく)や子爵(ししゃく)、官吏(かんり)の邸宅が並ぶ高級住宅地となりました。現在の二番町(にばんちょう)周辺は、明治五年(1872年)から昭和十三年(1938年)まで「下二番町(しもにばんちょう)」と呼ばれていました。いまは、幅こそ広くなったものの、通りの位置や方向は大きく変わらず、落ち着いた町並みからも往時が偲(しの)ばれます。
明治・大正期の外交官であり、のちに首相となって政党政治を確立させた加藤高明(かとうたかあき)の邸宅は、現在のベルギー大使館の地にありました。
「花物語」「徳川の夫人たち」などの大衆小説で有名な吉屋信子(よしやのぶこ)や、プロレタリア文学の武田麟太郎(たけだりんたろう)も、この町に住んでいました。
ここ二番町では日本テレビの存在も忘れることはできません。昭和二十七年(1952年)にこの場所に開局した日本テレビは、当時、海抜184メートルのテレビ塔をもち、その展望台からは皇居や国会議事堂を望むことができました。
明治、大正、昭和と多くの文化人を生み出した二番町は、これからも文化の発信基地の役割を担っていくことでしょう。
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